高校1年

第1話 最悪のスタート

 新型コロナウィルスが流行し、4月になっても部活どころか学校にすら行けない状況。


 そんな異例の年に私は高校生になった。


 私の入った高校は学校全体で部活動に力を入れている学校だった。


 元々この高校に行くつもりはなかった。

 ただ、いろいろあって急遽この高校に行くことになった。


 でもこの高校に入ってもソフトテニス部に入りたくなかった。


 理由は簡単。


 その部活は厳しいことで有名だったから。


 でも、友達に誘われて結局入ることになってしまった。


 自粛期間で学校にいけない中、なぜかソフトテニス部は先輩とLINEを繋ぐことになっていた。


 どうやってつながったのかわからないが、友達から友達伝いでグループ追加の通知が来て、入って……


 私が入ったときにはすでに先輩を含めて12人のメンバーがいた。

 入ったときに先輩がグループにいることを確認したはずなのに、私はすっかり忘れていて、グループに


『よろしく』


 そう送ってしまった。


 送ったとき私は何も気づかず、そのままにしていた。


 でも、10分ぐらいして親伝いで友達からLINEが来た。


『グループ先輩いる!!』


 ようやく自分がやばいことをしたことに気づいた。

 急いで送信取り消しをして、改めて


『よろしくお願いします』


 と送った。


 あとで学校が再開して初めて同学年の子と会ったときに聞いたことだが、あのLINEを見てみんな、


「やばいやつ来た」


 と思ったらしい。


 最高に最悪なスタートを切った私だった。

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