第37話 田島VSハイオーク
ハイオーク、少し上の階で暴れてるのは分かっていた。
俺たちの念波は微弱だ。
離れすぎると届かない。
1つ2つ上の階層で暴れまわっていると報告があった。
ほぼ巣中心部。
ここまで降りてきたか。
アントナイトJ・Q・Kは特別な蟻だったんだがな。
撃破してきたか。
鑑定
ラタ ハイオーク【珀天】LV68/70
スキル 朱雀の陣
鳳凰の陣
状態異常無効
ナキ ハイオーク【黒天】LV60/70
スキル 黒刀強化
黒質化
鳳凰の陣
ムウ ハイオーク【宝帝】65/70
スキル 鑑定
宝玉の加護
詠唱速度上昇
イル ハイオーク【疾爪】62/70
スキル 疾風
状態異常攻撃上昇
錬成速度上昇
種族とレベル、所持スキルと発動中スキルの一部が見れる。
俺の生まれつきの能力がたぶんこれだ。
鑑定系はあたりのはず。たぶんな。
もうこの下層にはまともにこいつらと戦えるレベルのやつらはいないな。
ここから10階から20階程上にはアントナイトを複数体放っているが、
J・Q・Kをまとまて倒したこいつらには歯が立たないだろう。
J・Q・Kがこいつらを足止めしている間に戦いの舞台を揃え
さらにジャイアント、各種レア種、産卵能力を分け与えた個体も遠くに逃がした。
あとは俺がこいつらを掃除するだけだ。
こいつら最大レベルが70ってことはまだ進化を残しているな。
ここで殺す。
喰う。
そしてまた新たに産み直す。
ここではない違うところに移動してな。
オークどもはすでに強化を終えた戦闘モードで入ってきた。
準備万端ってこった。
部屋に入ってすぐ散開した。
殺す算段をつけてきた動き。
1番右ムウとかいうやつの魔法の詠唱が始まる。
早い。構築速度が異常だ。
見る見るうちに魔法陣が組みあがっていく。
おっ、肩を射られた?
一番左のイル。
さっきまで手ぶらに見えたがでかい弓を持っている。
錬成か。
矢はアリの足を矢の形状に変えたものか。
大したダメージはない。
ヒットするまで全く気配が感じられなかった。
なにか別のスキルを使っているのか。
毒か麻痺の効果もついてるな。
俺には効かないが。
ナキは両手に黒ナイフ。
突っ込んでくるとみせかけて左右に揺れ動きながら近づいてくる。
スキル千鳥足
これか。
動きを捉えづらい。
こちらも剣を抜く。
カウンターの構え。
俺のほうが早いな。
スキル鳥人脚力
瞬間的に加速。
く、胸部を斬られた。
そのまま後ろに周って追撃か。
振り向けば今度は前からラタが突っ込んでくる二段構えか。
振り向かずに剣でガードの構え。
前だ。
!?
いない?
上か!
スキル飛翔 千鳥足 疾風
またも左右に揺れながら斬り抜ける。
ナキもガード読みで武器折り技か。
剣が折れた。
黒刀強化か。
しかももうすでに2歩下がり回避行動に入っている。
うまいな。
まさかオークに翼が生えて飛び回るとはな。
まだまだ未熟だけどな。
バサバサと無駄が多い。
俺にも羽アリの飛翔能力がある。
羽を出す。
飛翔してみせる。
ラタよりも優雅に素早く。
そして頭上でホバリングしてみせる。
「地魔法LV1ストーン」
散開している4体を同時に押して潰せるほどの大岩が降る。
端の2人は避けたな。
内側の2人は潰れたな。
さて。
ムウ
「バルクサークル」
「サンダラガンズ」
「エンチャントファイア」
「ファイアランス」
4つ同時発動、素晴らしいな。
うちの宝石種が持っていた宝玉の加護で魔法攻撃もアップしている。
空中で軽く避ける。
?
羽に当たった?
避けたはず。
また矢か。
空中を高速移動しているのに当ててくるとは。
さすがに少しよろめいたぞ。
後ろから?いや頭上から黒ナイフが強襲してくる。
こいつはさっき潰れたはずじゃなかったか。
うまく避けたのか。
影魔法 幻影
これか。
羽にダメージ。
右側の羽が切り落とされる。
大岩を抜け、すかさずラタが炎を纏った剣で大振りする。
スキル 土砂泳ぎ
避けきれない。
空中でバランスを崩した状態では。
「地魔法LV6ストーンソード」
片手の剣で受け止める。
もう片方の手をラタの顔の前に向ける。
魔法を放つ。
「地魔法LV6ストーンスピア」
腕が真上にはじかれる。
天井に土の槍が刺さる。
また矢か。
うっとおしい。
ラタは俺の腕をつかみ一緒に床に落ちた。
ラタ「俺ごとやれ!!!」
ムウ「ブロックチェーン」
「サンダラ」
「アクアジェイル」
「サンダラグリップ」
イル「影矢」
「疾風矢一閃」
ナキ「黒刀一閃」
「黒刀衝波斬」
石の鎖、雷、激流の玉に封じ込める水魔法、雷の両手
闇魔法を纏った矢
闇魔法を纏った斬撃
パーティで戦うのに慣れてるってわけだ。
く・・・意識が。
ムウがラタに治療魔法をかけている。
イル「ギガバルク」
ムウ「アームバルク」
「バルク」
「ギガバルク」
「エンチャントサンダラ」
ナキ「黒刀強化」
「黒刀一対融合」
ラタに強化魔法、2本の黒刀を1本に、さらに刀に雷を纏っている。
これは喰らったらやばいな。
だが体もしびれて動かん。
凄まじい気迫。
ラタが近づいてくる。
まいったな。
実力の半分も出せなかった。
いやこいつらがうまく俺の行動を封じたからだな。
仕方ない。
奥の手だ。
ここは巨大な円柱上の縦穴の中層。
いま立っているここは地面じゃない。
何万匹もの超小型アリの上だ。
何層にも重なって
手をつないだり肩を組んだりして地面に擬態している。
4つ目の特別な卵。
超小型アリを生む女王。
異常なほどの産卵増殖能力を与えた。
起きろアリども。
そして落ちろ。
念波を送る。
オークどもが落ちている。
俺も落ちている。
壁にしがみつこうとその壁もアリだ。
残念だったな。
未熟な飛行能力では
この無数のアリどもを纏った状態では飛べまい。
さあ本物の地の底まで落ちよう。
そこで決着をつける。
俺は落ちながらアリを食い体力を回復した。
決戦の地底に備えて。
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