第26話 赤羽 アリ
金網の扉の先の更に奥、ダンジョンの重い扉を開ける。
奥に衛兵が2人立っている。
「この先は命の保証はない。
ダンジョン内の物品は持ち帰るのは自由だ。
モンスターがいれば極力殲滅しろ。
では行ってこい」
この二人もかなり凄腕なのだろうか、ちらりと見える鎧の下には傷だらけの腕が見える。
そして洞窟へ。
洞窟の中は薄暗いが壁に松明が刺さっている。
「松明のあるところは踏破済みってこった。
たいしたアイテムはないし敵も弱い。地下1-3階はほとんどこれだ。」
バンが初心者の俺に説明してくれている。
奥へ進む。
「真っすぐ奥に進みますか?それともレベル上げしていきますか?」
「真っすぐ地下だ。この辺は雑魚しかいないからレベル上げの足しにもならねえ」
クロックはずんずん進む。
スキル暗視LV1を獲得しました。
「お?目が慣れてきたか?」
バンが後ろからいう。
「ああ暗視ってスキルが手に入った」
「お?鑑定。役立つねえ」
「?もしかしてお前ら天の声聞こえないのか?」
「天の声?なんのことだ?」
「あ、バンドの声だからか」
「お前大丈夫か?」
「いやスキル獲得やレベルアップの時に分かるんだ。」
「ロベレドゥイの腕輪の力か。便利だな」
「ああかなり使えるみたいだな」
「お前らお客さんだ」
先頭を行くクロックが大斧を構える。
スモールアントLV2
スモールアントLV5
スモールアントLV9
スモールアントLV7
「お?ダンジョン名物アリ型モンスター」
バンも長槍を構える。
「おい、バン。ここは赤羽とカティに譲ろうぜ。」
「ああ、新人の実力も見たいしな。
カティ、援護してやれ。MP使い過ぎに注意な」
「了解です」
杖をかまえるカティ。
ゴブリンを倒して以来の戦いだ。
いや黒スーツとも戦ったか。
「じゃ行くぜ。LV1ストーン!!」
右手の指輪が石に変わる。
LV2のアリに近づき殴る。今までのそれとは違う魔力操作をしたストーン。
見た目は同じだが硬さは段違いだ。
頭にヒット、一撃で倒す。
「よし、行けるLV2ストーンエッジ!」
地に手を付ける。
アリの足元から3本の石の槍。
LV5の腹に刺さる。
LV7、Lv9は難なく回避。
まだまだピューイさんの足元にも及ばない形成スピード。
「LV3ストーンロッド!」
杖に変化する。この杖も特別性だ。
硬いがしなる、そして突きを繰り出せば伸びる。
素早く連続で突く。
LV7は器用に前足を使い受ける、かわす、そして足元の砂をかけてくる。
「く、くそ」
素早く1歩詰め寄る。頭に攻撃を・・
アリがじっとこちらを見ている
いや、これは避けられる。
カウンター狙いか。
体を攻撃に変更。
突く。
アリの身体は一撃で分断された。
LV9はどこに?
いた。天井付近の横穴から逃げようとしている。
仲間の死体を抱えている。
あの高さは追いかけられない。
「水魔法LV1 ウォーターボール!」
カティが追撃する。
が穴の中に逃げて行った。
「くそ、ちょっともたついた。逃げられたか」
レベルLV6に上がりました。
地魔法LV1,LV2、LV3が派生しました。
スキル暗視LV1→LV3
命中LV1→LV3に上がりました。
スキル予知LV1
危険感知LV1を獲得しました。
これが実戦の経験値か。
スキルアップに、魔法派生か。あとでチェックだな。
「逃げられちゃいましたー」
落ち込むカティ。
「いやナイスフォロー。ありがとう。」
「俺がMP消費抑えろっていったからな。すまんな。もっと出の早いのなら仕留められたな」
バンが両手を合わせ頭を下げる。
「使えるじゃねえか赤羽」
「お気に召しましたかクロック隊長」
クロックは満足気だ。
「次は俺たちが手本を見せてやろう。なあバン」
「高速獣人体術、刮目せよ」
「逃げるなよお前」
「逃げねえわ爬虫類」
そして地下2階へ進む。
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