第8話 大正デモクラシー

 職場での話。


 若い男の子(20代前半)がしょうもないミスをした。周りは笑って「灯台下暗し」だよねって話していた。

 私は「灯台下暗し」と「大正デモクラシー」って語感が似てるよねと言ったのだが、若い男の子は意味が解らなかったみたいで、「大正デモクラシー」って何ですか? と聞かれたのだけど、オジサン、ちゃんと説明できなかったのだ。


「いやあ。社会科の授業ってのはね。明治維新とその後ちょっとで時間切れ。大正昭和はあまりやらないんだよ」


 とか言ってごまかした。

 ヤバイ、すっかり忘れてるじゃないか。


 家に帰ってググってみる。

 おお。思い出した。美濃部達吉の「天皇機関説」やねえ。それとか「普選運動」やね。


 また説明してくれと言われたら困るんで、この話題はもう職場では出さないようにしようと思った。


※公募の結果(一次通過や敗退など)が出るまでは、こんなアホなエッセイになる事をご了承ください。

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