第15話 巨匠達
「卑弥呼様。一つ聞いてもいいですか?」
「何でしょう」
「ここ以外にも転生をサポートする部署ってあるんですか?」
「おーそれは俺も気になってたんだよ。いくらなんでも、ここだけじゃ魂の救済なんておっつかねえだろ」
「魂の救済ですか、いいですねー。そういえばいつ終わるんですかね。ディーグレイマン」
「薮蛇だったの巻。確かにハンターハンターと双璧をなす終わらない物語だけども。作者も救済が必要だろうな。個人的には西尾先生も休んだほうが良いと思うが。どうやったらあんなペースで大長編を書き続けられるんだよ」
「ソウルジェムは真っ黒に違いないですね。きっと近いうちにこちらに来られるのでは? そのときは盛大に労ってあげましょう。作中のキャラも総出で出迎えて差し上げましょう。これはこれはお疲れ様のありがとう。僕はキメ顔でそういった」
「キメ顔でいうな。西尾作品にすり寄りすぎだろ。すり寄りすぎて寄りきり勝ちだよ。そもそも一人相撲だよ。こちとらペラペラの紙力士だよ。あとキャラ総出になったらちょっとした卒業アルバムくらいになるんじゃないか」
「ついでに私を主人公とした小説やアニメを製作してもらいましょう。卑弥呼物語とかどうですかね」
「卑弥呼様じゃコンテンツとして弱いだろ。そんで
「それ以上はやめろって声が聴こえます……」
「閑話休題。んで実際他に部署があんのか?」
「ありますよ。ですがほとんど交流はありません。皆無です。鎖国です。没交渉です。魂の扱いも全く別物なのですよ。はっきり言ってこの私を凌ぐキワモノ揃いですからからね、会いたくもありませんよ。新年会も忘年会も欠席扱いです。因みにソウルソサエティも他部署の一つですよ」
「いい加減駆逐されんぞ。少年誌の巨人達に。でも死神がやたらスペイン語使ってるとこはスタイリッシュだったな」
「それは言わない約束ですよ。どうしてもスペイン語かドイツ語に活路を見いだすしかないんですよ。それにしてもジャンプは思いきり世代が分かれますよねー。私的にはボーイがお勧めですけど」
「いち高校生が、危険ドラッグを手に入れるために海外まで行くとか、今じゃ完全にアウトだよな。てか好みが渋すぎだろ」
「表現の自由と言っても、所詮受けとる側が気に入らなければ禁書扱いされてしまう世の中ですからね。大衆受けを狙うか、ギリギリを狙うか、今の漫画は二極化してるかと思います。この現状を見たら漫画の神もさぞお嘆きのことでしょう」
「その神様はどうしたんだ?」
「やり残したドチャクソエロい漫画を書いてやるって言ってましたよ」
「振り切ったなー神様」
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