第2話  かっこよすぎる男

 かっこよすぎる男、それはキアヌ・リーブスです。

 彼が主演する作品の中でももっとも好きなのが、コンスタンティンです。

 2005年公開の作品ですね。

 しかし、キアヌ年をとりませんね。

 ジョジョの奇妙な冒険の原作者荒木飛呂彦先生も年をとらないですが、同じようなことでしょうか。

 もしかしてキアヌも石仮面を被ったのかもしれませんね。


 キアヌといえばマトリックスが有名ですが、自分はこのコンスタンティンのほうが好きです。

 マトリックスも面白いのですが、最終エージェントスミスとの戦いがなんか単調に思えるんですよね。

 現実と思っていた世界が実はコンピューターによってつくられた仮想現実だったというのはしびれる設定ですね。

 このあたり「僕らは虚空に夜を視る」でもにたような設定ですね。

 僕らは虚空に夜を視るも面白いのですが、戦いの結末が絶望しかないのがつらいですね。

 まあ、それが良いところでもあるのですが。


 で、コンスタンティンです。

 キアヌ演じるヘビースモーカーのエクソシストが巨大な力を持つ悪魔たちと戦いをくりひろげるという設定です。

 ある少女の悪魔払いにきたキアヌことジョン・コンスタンティン。

 悪魔払いは無事成功するのですが似たような事件が発生します。

 そこで妹が自殺した女刑事と手を組み、事件解決にむかいます。

 まあ、このジョン・コンスタンティンの行動や動作がいちいちかっこいいのです。

 片手でジッポライターの蓋を開け、たばこを吸うシーンがあるのですが、そのシーンを見るだけでもこの映画を見る価値はあるというぐらい、かっこいいのでうす。

 もうそれは鳥肌がたつぐらいです。


 またこの映画のキアヌはよく水に濡れます。

 雨の中、虫でできた悪魔と戦う場面。

 プールの中に囚われた女刑事を助けるためにびしょびしょに濡れるキアヌ。

 水もしたたるいい男という表現がアメリカにもあるのかなと思われるほどよく濡れます。

 水に濡れるかっこいい男を見るのが好きな特殊な性癖をもつ人にはたまらないと思います。


 ただ、難点もいくつかあります。

 それは唐突におとずれる場面展開。

 男塾の富樫のような説明キャラはいません。

 ただ画はとんでもなくスタイリッシュで綺麗です。

 いうことを聞かずにさらわれる女刑事。しかもキアヌの役にあまりたちません。

 彼女の特殊な生まれが原因で魔王の息子を地上に降臨させる寸前までいきます。

 ちなみにキアヌのいうことを聞いていれば、そこまでおいこまれることはないのに。

 でもそうしなければ、物語はすすまないので仕方がないといえば仕方がありません。

 いや、せめてキアヌにもらった魔除けは持ちあるこうよ。

 せっかうもらったのに、一回もつかう機会がないという残念なアイテムです。


 またキアヌことコンスタンティンには仲間がいます。事件の真相にたどりつきそうになり逆に悪魔に殺された太った神父。

 古書からヒントを読み解き事件の裏側にある人物にたどり着きそうになる眼鏡の男。

 彼もキアヌにヒントを与えたあと、虫の悪魔に殺されます。

 そしてタクシードライバーの少年。彼はコンスタンィンと行動を共にすることにより、エクソシストの才能に目覚めます。

 しかし、目覚めた直後、あっけなく殺されます。

 いやいや、皆死にすぎ。

 それだけ悪魔との戦いは壮絶だということなのですが、それにしても死にすぎです。

 個人的には特殊な能力をもった個性的なキャラクターたちが巨悪にたちむかうという展開が胸があつくなって好きなので、この死にすぎる展開は好みではありません。


 あと、ラストにキアヌを助けるためにあらわれる魔王ルシファーですが、このビジュアルがいただけません。

 なんせ、巨体のおっさんなのです。

 でかい白人男性ですよ。

 いやいや、明けの明星とうたわれた最も美しい天使がでかいおっさんて。

 この辺、アメリカ人のセンスなのでしょうか。 

 別のアメリカドラマ「ルシファー」も筋骨隆々の男性です。

 いや、ルシファーなら中性的な美しい人がよかったよ。

 それこそ、かつてのデビット・ボウイのようなね。

 でかいおっさんはないですよ。

 あれはがくっときましたね。

 本当に残念な部分です。


 だがしかし、キアヌことジョン・コンスタンティンのかっこよさは世界遺産級なのでこれらの問題点はささいなものです。

 すなわち、主人公が魅力的ならストーリーに多少欠点があってもそれが持ち味になってカバーしてあまりあるということなんでしょう。


 

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