咲き誇る世界とエロ
第4話 浮気したら埋めるからね
2022年4月20日。
つまり今日であるが。
俺は、フアー、と大欠伸で美玖の母親さんと俺の親父に見送られながら登校する。
何処と言えば一か所しか無い。
通っている高校だ。
「おっす」
「よー」
「何だお前。冴えないツラして。意味分からん」
弥太郎がやって来てから?を浮かべて俺に話し掛けてくる。
茶髪の、である。
身長178センチ。
かなりのチャラ男だ。
顔立ちがホストみたいに整っているので、だ。
茶髪に色々と校則が崩れている。
校則を守る気さらっさら無さそうな感じではある。
うちの学校は気ままで自由な校則だから良いんだけど。
シャツも出ているしな。
こんなのが俺の幼馴染とは.....と考えていると。
美穂の声がした。
「おっはー」
「よお。美穂」
「おー。みほみほ元気?」
「元気だよぉ。うんうん」
「うーむ。やっぱ3人揃うと安心するな。アハハ」
弥太郎がその様に言いながら俺と美穂の肩を組む。
そして会話をしながら歩く。
なんかその3人揃えば文殊の知恵と言うが。
まさにそんな感じであるな.....。
俺は弥太郎に聞いた。
「つうかお前また振ったってな?可愛らしい女子。何で付き合わないだよ」
「それはお前。俺がかなりの孤高の人間だからだぞ」
「それだったら付き合えよ。意味が分からないっつーの。それこそ」
「アホ。理解せぇや」
「無理に決まってんだろ。何言ってんだ」
そんな会話をしていると、まあまあ、と声がした。
それから、私ね。裕太郎に花束貰ったんだぁ、と笑顔を浮かべる。
弥太郎が俺に、へぇ。お前そんな根性が有るとはねぇ、とニヤニヤしてくる。
俺は赤面しながら、いやいや言うなよ美穂、と赤面する。
そうしていると美穂は、だって嬉しかったから、と笑顔の赤面を浮かべる。
ん?
「.....」
「.....お?みほみほってばもしや.....」
「違うし!アホ!私はそんなのじゃぁない」
「おう。エセ関西弁が出るって事はマジって事じゃねーか」
「マジちゃう!このアホンダラ!」
真っ赤の真っ赤に頬を染めながら.....美穂は先に行ってしまう。
何?アイツ俺が好きなの?
と考えていると.....何だか複雑そうに顎に手を添えていた。
弥太郎が、である。
俺は首を傾げながら弥太郎を見る。
「どうした。弥太郎」
「.....何も無い。ハハハ」
「???」
だがこの時に俺は見抜けなかった。
それは何かといえば簡単だ。
それ、に関して、だ。
俺は.....どうしようかと迷ってしまう。
困ったもんだな、と。
☆
4時限目に突入。
そして終わってから俺は弥太郎と美穂と一緒に何時も通り飯を食う。
弥太郎は相変わらずの学食。
んで俺は.....美玖の母親の手作りの食事。
そして美穂はお姉ちゃんの手作りの食事、だ。
「お。卵焼き美味しそうだな。お前の」
「やらんぞお前。等価交換だ」
「おう。ケチくさい事言うなよ。俺のダチだろ?」
「ふざけんな」
まあまあそう言わずにぃ、と卵焼きを差し出す美穂。
甘いってばよ。
考えながら俺は額に手を添える。
弥太郎は、ラッキー、とか言いながら食う。
パクリ、と、だ。
「お前よ。そろそろ独り立ちしろよ。良い加減に食事を頼るな」
「お前は俺のマザーかよ。アホ」
「マザーじゃ無いけどよ。良い加減にせえとは言っている」
「同じじゃねーか」
それから、まあまあ。仲が良いのは良いよねぇ、と笑顔を見せる美穂に俺は、何処がや、と言いながら笑い合う。
そうしていると.....俺のスマホに電話が掛かってきた。
俺は見開きながら電話の主を見る。
何だこれは、非通知?
「お?彼女さんか?」
「違う。まあ美玖のお母さんだ」
「お前の義妹か。成程な。良いよな美玖の母親。可愛くて.....おっとりして.....」
「やらんぞお前は。ふざけんな」
言いつつ俺は席を外す。
それから廊下に出てから、もしもし、と話した。
すると、お兄ちゃん♪、と聞こえてくる。
へ!?!?!
「おま!?何で電話番号知っている!!!!!お前に教えてないし教える隙もなかっただろ!!!!!」
『調べたよ。パソコンから知ったしね♪』
「開けるなぁ!!!!!」
『何言ってんのお兄ちゃん?ポ◯チン?』
死ねや。
そんなこと言ってないし。
良い加減にせえ。
と考えながらも俺は愕然としつつ電話で話す。
窓から外を見ながら、だ。
「まあ良いや。お前.....何か用なのか?」
『用は無いよ。お兄ちゃんと話したかっただけだよ。寂しいから早く帰って来てね。セ◯クスしよ。近◯相◯』
「お前に聞いた俺が馬鹿だった。切るぞ」
『切らないで!冗談だよ。.....また新しいラノベを貸してって話』
「.....成程な。俺の部屋の棚に有るだろ?勝手に取って良いぞ」
俺はそんな話をしながら外で走っている男子生徒と女子生徒を見つめる。
こんな会話が出来る様になるとはな。
1年前では考えられなかった気がする。
だってそうだろ。
あの頃のアイツは.....死んでいたしな。
顔が、だ。
考えながら俺は窓枠を背にしながら......美玖に語りかける。
「お前変わったよな」
『?.....何が?お兄ちゃん』
「1年前は死ねとか言っていたのにな。変わったよ随分」
『改心したからね。.....お兄ちゃんの為に。お兄ちゃんのおちん◯んの為に』
「.....お前と話した俺が馬鹿だった。ってかもう切るぞ。マジに人を待たせているし」
ん?人って.....それって女の子?、と聞いてくる美玖。
俺は、ああ。お前も知っているだろ。俺の幼馴染だ、と答える。
すると豹変した様に言葉を発した。
え?え?
『お兄ちゃんは浮気するのかな?』
「.....美玖さん?何だかかなり寒気が.....」
『良いから答えなさい。.....絶対にお兄ちゃんはモテるから』
「.....い、いや。そんな感情無いし?落ち着けお前」
ちょ。肌寒いんですけど。
その様に言ってから数秒してから何だか寒気が消えた。
そして、だよねー、と笑顔を浮かべた様な感じを見せてくる。
俺は、ホッ、と思いながらも。
それから冷や汗を拭って考えた。
やっぱりシリアスなのは完全には消えてない、と。
『お兄ちゃんは私だけを見てね』
「いや。意味が分からないんだが」
『分からないの?じゃあ分からせてあげた方が良いね。.....ahaha』
「.....」
何でこんなに美玖が怖いの?
考えながら俺は苦笑いを浮かべる。
そしてそのまま、切るぞマジに、と言った。
すると最後に美玖が、あ。お兄ちゃん、と言ってくる。
『浮気したら本気で埋めるからね』
「.....」
『分かった?それじゃバイバーイ』
「.....お前。いや.....」
美玖さんがマジな感じで埋めると言ってきた。
何でそんな事を言うのか分からないが。
怖いんですけど。
考えながら俺は溜息混じりで教室に戻ると。
弥太郎と美穂が風が吹く中で良い雰囲気で会話していた。
俺は見開く。
弥太郎が赤面している事に、だ。
それは初めて見た.....弥太郎の姿だった、と同時に.....俺はハッとする。
まさか、いや。
そんな馬鹿な事ってあるか?、と。
もしかして弥太郎は今まで女子を振り続けていたのは.....美穂が好きだから?、と考えてしまっていた。
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