第九十八話
ロミリア先生に部費のお願いをして数日後、無事部費が貰え道具を揃えることが出来た
「やっと魔道具作りが出来るわね」
「うん!さぁリュート君の武器の試作を作るぞ〜」
「俺は2人の作る所を見てます」
「…何しに来てんのよアンタ」
「…何しに来てるんだろうね?俺」
「知らないわよ、目障りだからどっか行ってなさい」
睨みつけるミナ
「はい…」
「は、はは…リュート君には簡単な魔道具を作ってもらおうかな」
「分かった、やってみる」
「本当…こんなんで大丈夫なのかしら」
シノンに魔道具作りの基礎を教えて貰いながら放課後を過ごして行った
そして1ヶ月後
「なぁなぁ今日は生徒全員集まって集会らしいぜ」
「へぇ〜一体なんだろうね」
「なんか生徒会長からお知らせだってさ」
「ふーん…てか生徒会とかあったのか…」
「…お前…学園の事知らなすぎじゃないか?」
「…そうかもしれない」
『勉強と魔道具作り以外脳が聞き流してるのではないですかね』
し、失礼な、ちゃんと全部聞いてるよ!
「よしそろそろ行こうぜ〜」
「おっけ」
「私達も行こっか!」
「はいですわ」
「〜!」
「ぬおおお!早く列に並ぶぞおお!!!」
「相変わらずだね…ホット君は…」
俺たちは集会の場である訓練所へ向かった
「え〜諸君には〜」
また話長いよこの人、副学園長だったかな…校長みたいな見た目してるのに副なのがなぁ…
「次は生徒会長よりお知らせです」
やっとか、生徒会は中等部、高等部全ての生徒の中から優秀な者がなれるらしい…どんな人なんだろ
「ご機嫌皆様、本日は生徒会の為お集まり頂いてありがとうございます」
えっ…おいおい嘘だろ?!
「今回は少しお知らせしたい事があったので集まってもらいました、まぁ…1年以外はお分かりでしょうが…」
生徒会長って…
「今年も学園祭の季節なので…開催日とその準備やその為もろもろのお知らせをこの場でさせて頂きます」
姉上?!
…
…
「では私、生徒会長サラ・レギオスからは以上です」
いつものデレデレな姉上とは別人のように、冷たく氷のような雰囲気で去っていった
「え〜生徒会長ありがとう、学園祭の日程は先程言った通り1ヶ月後となるので。しっかり準備をしておくように、では解散」
「いや〜生徒会長美人だよな〜」
「あの鋭い目つき最高だな〜…」
「踏まれたい…」
「お姉様素敵ですわ〜」
「流石魔法学園の生徒会長…またの名を氷のお姉様…素敵…」
生徒達は姉上の事を話しながら去っていく
「…氷のお姉様て…ええ…」
「お前の姉貴だろ?凄い無表情だったな…確かに氷のような雰囲気だったぜ」
「あれ本当に姉上…?同姓同名の別人では?」
「…それはないだろ…多分」
あんな姉上初めて見たよ、目がめちゃくちゃ冷たくてちょっとチビったもん
「…でも確かに姉上とは学園で1回も会ったことがなかったな…珍しいとは思ったけど…生徒会で忙しかったからなのかな」
まぁ、次会った時に確かめよう
「…」
「氷のお姉様よ!きゃー!凛としたお姿も素敵…!」
「あの…!俺生徒会長のファンで…」
「…そう」
「あっ…ちょ…」
「はぁ…素っ気ないお姉様最高だわ…」
「罵られたい…」
サラが向かったのは生徒会室
「…」
「あら、おかえりサラ。集会お疲れ様」
「…ええ…はぁ…」
「元気無いわね、どうしたの?」
副会長のノエラが心配そうにサラを見る
「…たりない…」
「…え?」
「リュート成分が足りない!」
ガタンと机を叩く
「…ようやくリュートと一緒に学園生活を送れるとおもったら生徒会生徒会生徒会でちっとも会えやしないじゃない!」
「お、落ち着いてサラ、外に聞こえるわ」
「これが落ち着いていられますか!ああ…集会の時のリュート…制服姿がかっこよかったなぁ…ぐふふ…」
「はぁ…サラの異常な程の弟好きを他の生徒が知ったらどうするのよ」
「皆知ってるんじゃないの?魔法掲示板でリュートの事これでもかと広めたし」
「あれサラだったの…魔法掲示板の記事に勇者様の事書きまくってたのって…」
「そうよ、リュートの素晴らしさを世間に広めなきゃダメだと思ってね!ふふん」
「…まぁ良くも悪くも気づかれてないと思うわよ?貴女の人前での性格では考えられないもの」
「そう?まぁリュート以外ゴミムシ同然だしどうでもいいわ」
「ゴミムシって…聞かれたら生徒会としての威厳が丸つぶれよ…ほら会長なんだからもう少しちゃんと…」
「わ、分かったから…はぁ…会長なんかなるんじゃなかった…」
「仕方ないじゃない、貴女がこの学園で1番の実力を持ってるんだし」
「…私別に強くないもん」
「テストで常に満点を取ってるのによく言うわ」
「…それは…リュートに自慢したかっただけだったのに…」
「諦めなさい、それにある程度学園祭が片付いたら会いに行けるでしょう?」
「そうね…はぁ…早く終わらないかな〜…」
「なんなら学園祭一緒に居ればいいじゃないの」
ガタタッと立ち上がるサラ
「そうよ…!それがあるじゃない!うふふ…一緒に学園祭を楽しめる…!」
「やれやれ…困った会長だわ」
そう言いながらも内心楽しんでるノエラであった
…
…
「ふぁ…はぁ…授業は眠くなるな」
「そうだなぁ…すや…」
「いや寝言かよ」
寝言で会話しちゃってるよルシュ
「り、りゅ…リュート!お、お昼ですわね!」
「うん、昼だね」
「そ、その…前にお弁当作ってくると言いましたわよね?」
「そういえば言ってたね」
あれから2ヶ月近く経ったんだよな…早いものだ
「その…今日作ってきましたの…た、食べて欲しいんですわ…!」
「本当?食べていいの?」
「ええ!もちろんですわ!」
「ありがとう、いただくよ」
お弁当を受け取り開ける
「美味しそうだね…!モグモグ」
ほう…これはこれは…
「うめぇ!こりゃうめぇよ!」
めちゃくちゃ美味かった
「ふふ…良かったですわ…ほっ…」
「…ラブラブだね〜…あの二人」
「〜」
(そうですね、こっちが胸焼けしそうです)
「さ、私達も食べよっか!」
「…!」
(はい!)
「ぬおおお!!やはり暑い日にはおでんに限る!!!」
「…モグモグ…ふむ…ここはこうして…」
一方リュート達は平和に過ごしていた
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます