これチートじゃなくて呪いじゃね?

ネルノスキー

第1話

「ふぅー……」


 昼休みの時間、いつものように校舎から離れた剣道部や柔道部が使う武道場の裏側で隠れるようにタバコを吸いながらただただ茫然と空を見上げていた。


 何かを考えてるわけでもなく、物思いに耽っているわけでもないのにタバコを口に咥えてここで空を見上げ続けているのは、最早ただの習慣であった。


 ただ空を見上げ、流れる雲を見つめ、悠然と飛び回る鳶を視界に捕らえながらこぼれ落ちそうになるタバコの灰を灰皿代わりの空き缶に落としていると不意に足音が近づいてきている事に気がついた。


「………」


 けれど、俺は慌てるわけでも吸っていたタバコを押し消すこともなくそっと目を閉じて近づいてくる足音に耳を集中させると、何となく誰が来ているのかが分かり「チッ」と短く舌打ちをしてしまう。


 足音の数は全部で四つ。それはいずれも横柄な態度でのっしのっしと歩いてきてるようで、それ以外にもチャラチャラと金属が擦れる音が聞こえてくることから十中八九面倒な奴だと当たりをつける。


「はぁ……タバコくらいゆっくり吸わせて欲しいもんだ」


 そんな事を一人ごねていると足音の一団がとうとうやってきてしまった。


「ん?あぁ、お前かよ」

「お?どしたん?先客?」


 現れたのは四人の先輩。その内の一人は俺の顔を見るなり明らかに不機嫌な面構えになってこちらを睨みつけてきたが、他の三人は「あー……」とでもいうような気まずげな表情になっている。


 俺はそんな四人を見つめると最後の一吸いをすると空き缶に吸い殻を捨てて先輩方の方へと向き直った。


「ちっす、近藤さん。俺はもう終わったんで使って下さい」


 目の前まで先頭を歩いていた男。近藤 勝にまで近づくと決して小さく……いや、一般学生に比べると彼のガタイは良い方なのだが、それでも俺の前では少し小さく見えてしまうのは単純に俺の方が彼の倍以上にデカいからだ。


 近藤 勝という男は俺がこの三日月高校に入学する前までは恐らくぶっちぎりでガタイも腕っ節もあるバリバリのヤンキーだったのだろうが、それは俺が入学したことで呆気なく終わりを迎えた。

 何せ近藤が身長百七十前半のボクサー体型に対して俺は百九十後半のレスラー体型なのだ。


 いくら傍若無人で横柄な態度の近藤でも目の前の圧倒的物量には無闇矢鱈に絡んでくることはなかった。

それどころか“先輩”ということで俺が彼を立てるように立ち振る舞うので、突っかかるにもまるで旨みのない状況にもってきていることもあるだろう。


「……チッ。さっさと行っちまえ」


 その結果、近藤は俺に対して苦手意識を持つようになり、顔では不満たらたらだが、下手に出ている間は見逃そうとしてくれている。


 それは俺にとって非常に有難いことだった。

負けるつもりはないが、それでも面倒がなくなるは良い事だからだ。

……まぁそれでも中には明らかに敗色濃厚なのに突っかかってくるバカがいるのだから近藤は小物であっても馬鹿ではないらしく安心できる。


 それよりもこれからどうしたものか。

 普通なら教室に戻ればいいのだが、生憎と俺はクラス……というよりは同学年の連中から恐れられてるせいかこの時間に教室に戻ると空気が死ぬのだ。


 特に何かやった覚えはないが、それでも自分の見た目や図体はそれだけで相手を威圧し、周囲に緊張を走らせてしまう。

 近藤のようなヤンキー崩れだったり、馬鹿やるようなバカばかりだったら気にもかけないが、喧嘩のケの字も知らず暴力とは無縁の連中にまで威圧してしまうのは俺の本意じゃない。


「はぁ……しゃーねぇ。たまちゃんとこでも行くかね」




「む?トラじゃないか!こんな所にどうしたんだ?」

「げっ……」


 目的地に着いて無遠慮に中へ入ったはいいが、そこには目当ての人物はおらず、代わりに俺の最も苦手とする女子生徒が俺と目を合わすならズイズイと近づいて捲し立ててきた。


 ここは所謂カウンセリング教室と呼ばれる場所でその名の通りストレスやら周囲と馴染めない生徒がカウンセラーである小田川珠希先生。通称たまちゃんと交流を深める場所なのだが、そこにはどうしてかカウンセラーであるはずのたまちゃんは居らず、何故か三年の生徒会長様である久城蓮花先輩がいたのである。


「……俺のことはどーでもいいでしょ。それより久城先輩はどうしてこんな所に?いつもなら生徒会室にいると思ったんですがね」

「む。質問を質問で返すのは感心しないな」

「顔を見るなり質問攻めにするのはいいんすか?」

「先輩だからな!」


 なんという理不尽……でもないか。世の中上から下へと流れるのは自然のことだからな。間違っちゃいないが……どうにもオーバーリアクションなんだよなぁ、この人。

 美人だしポニテだし胸デカいし声と態度もデカいし、足らねぇのは俺への配慮と遠慮の無さくらいで殆ど完璧超人なんだよなぁ。

 あぁ、めんどくせぇ。


「……暇潰しっすよ。近藤さんらに場所取られちゃったんで、昼休み終わるまでここでのんびりしよーとしたんですけどね」

「あぁ、また彼らか……大丈夫だったか?何か絡まれたりしてないか?」


 その問いに思わず苦笑してしまうが、久城蓮花という人間はそういう人間なんだろう。

 俺みたいな半グレに気をかける必要なんてないってのに、良い人だよ。ホント。


「別になんもないっすよ、俺嫌われてるみたいなんで」

「ならいいが……ん?良いのか?」

「絡まれないんだから良いことじゃないっすか?」

「ふむ、まぁそれもそうか。連中は百害あって一理なしだからな。関わらない方が良い」


 相変わらずさらっと毒吐くな〜。鬱憤でも溜まってんのかね?


「ごもっともで。それで先輩はなんでここに?あとたまちゃんは?」

「あぁ。たまちゃんなら奥で寝ているよ。二日酔いだそうだ。私は生徒会の資料を届けに来たついでにサボってる」

「二日酔いにサボりって……まぁ昼休みなんだしサボりってわけでもないんじゃないですかね」

「いや、サボりだ。引き継ぎの資料やら来週の全体朝礼での資料やらがわんさか溜まってて他の役員はカロリーメイト片手に今頃奮起してる頃だろうな」


 いや、そんな胸張ってドヤられても……。しかもカロリーメイト片手にってどこのブラック企業に勤める会社員だよ。


「恐らく今週は全員徹夜で作業することだろうからな、今のうちに休める時は休むに越したことはないのだよ」


 ブラックだった。しかも想像を絶するほどのブラックだった。え?まだ火曜だぞ?土日挟んでも終わんねぇの?生徒会怖すぎだろ。


「……さいですか」


 色々と言いたいこと、ツッコミたいことがこの短いやり取りでわんさか出てきたが、下手に刺激して蛇が出てきても困るので色々と飲み込むことにした。


「と、いうわけで私は今暇だ。トラも暇なようだし私の息抜きの為に尽力しろ」

「あ、次移動教室だったんで……」

「安心しろ。休み時間はあと三十分はあるし、君のクラスの授業は実習になったから移動しなくて良い。先生が先程急な要件とかで帰られたからな」


 なんでそんなことまで知ってんだよアンタッ!というツッコミが喉まで出かかったが、なんとかこれも飲み込み「〜〜〜、はぁ……」と重い溜息をついて向き合う形になってる丸テーブルの椅子へと腰をかける。


「……俺でよければ相手になります」

「うんうん、潔いのは良いことだぞ!」


 そう言って久城先輩は目の前の……めのまえの……メノマエ……。


「あの、先輩?」

「む?なんだね?」

「そこ、俺の膝の上なんっすけど……」

「うむ。相変わらずガチガチだな君の体は!もう少し脂肪も付けた方がいいのではないか?」


 そんな事を言いながらバシバシと胸元を叩いてくる先輩は何故か俺の片膝に腰を下ろして楽しそうに満面の笑みを向けてくる。

 

「余計なお世話です。それよりそこ降りてもらっていっすか?」

「む?何故だ?」

「普通に欲情して犯したくなるんで」

「それはいかんな!仕方ない、隣にはたまちゃん……いや、たまちゃんも交えればワンチャン?」

「ねぇよ!あってもやんねぇよ!つーかどんだけ度量広いんだよ!普通ドン引きするだろーが!」

「はっはっは!トラにならいつでもウェルカムだぞ、私は!ついでに私はバイセクシャルだからな!たまちゃん相手でもウェルカムだ!」

「無敵かよ?!それでも生徒会の会長か?!」

「勿論だとも、私こそが生徒会長だ!……ただこの場合はどちらかと言うと風紀員の仕事なのであまり私からは大声でいえないのだ、すまない」

「なんの申し開きだーっ!!」


 あーっクッソ!キャラ濃すぎんだよ!

 なんだよたまちゃん巻き込んでオーケーとかセクハラやらなんやらで色々騒がれてる昨今に堂々と喧嘩売るとか馬鹿じゃねぇか?!

 誰だよこんなの生徒会長に推しやったの!


 つい敬語崩れの口調が壊れて肩で息をする俺だったが、たぶん今の俺を責められる奴はいないと思う。

 いや、何から責められるのかわかんねぇけどさ。


「はっはっはーーふぅ。どうやら肩の力が抜けたようだね?」

「……チッ。やっぱ見抜いてんのかよ」


 ひとしきり笑ったかと思えば一転して落ち着いた雰囲気になったかと思えば穏やかな微笑を浮かべてそう問いかけてきた。

 そのことに手玉に取られていた事もそうだが、内心を見抜かれていた事に気づいて敬語崩れもやめて素で返してしまう。


「私を誰だと思ってる?この学校の生徒会長だぞ?もうすぐで任期も終わるが、生徒の内心程度見抜けずしてどうして会長などやってられる?」

「……」

「まぁ私がバイセクシャルで君になら抱かれても良いと思ってるのは嘘でも冗談でもない本音なのだがね」

「……嘘であり冗談であってほしかったよ、俺は」

「はっはっは。まぁそういうな。私のような美人から好意を寄せられてるのだ、誇りたまえ!」

「自分で言ってちゃ世話ねぇぜ。おら、さっさと降りろ」


 俺は先輩の両脇に手を入れるとひょいっとまるで幼子にそうするように軽々しく持ち上げるとそのまま床に下ろして席を立った。


「む。まだ時間はあるはずだが?」


 そう言って若干の抵抗を見せる先輩だったが、俺はそれには見向きもせず壁にかけられた時計を指差して言った。


「十分遅れてるし、校内放送も切られてる。もう休み時間は終わりだ」

「……相変わらず憎たらしい程に正確だな。君の時計は」

「数少ない取り柄なんで。先輩も遅れないよーに」


 それだけ言い残して俺はその部屋を後にしていった。



 教室に戻ると未だ騒然としていた教室だったが、俺が教室に入ると同時にそれまでの喧騒が嘘だったかのように鎮まりかえった。


 いつも通りの光景だ。見方によっては死刑宣告を待つ囚人のような重苦しい空気が漂う中を俺は悠然と入っていくと、自分の席に着くな早々に寝ることにした。


 しばらく静かであった教室だが、やがてぽつりぽつりと誰かが話し始めたのを皮切りに元のザワつき程ではないにせよ、それなりに弛緩した空気が流れるようになった。


 まぁ気になる点があるとしたら交わされている会話の八割は何故か俺に対する話題で埋め尽くされているのが気になるが……これもいつものことなのでそれほど気にはならない。


 だが全く気にならないわけでもない。これでも耳はそれなりに良い方だと自負してるせいか、交わされている会話の中で「生徒会長と付き合ってる」という話題がチラホラ聞こえてくる。

 中には「会長が俺を飼い慣らしている」という噂まであるようだ。

 確かについ先程それらの噂話全てを裏付けするような事態が起きていたが、それでも俺はあの人とは付き合っていないし、飼われてるつもりもない。

 側からみるとそう見えるかもしれないだろうが、断じて俺は違うと言いたい。……言いたいのだが、正直助かってる面も大きいので黙ってることしか出来ないのが現状でもあった。


 何故なら九条蓮花という生徒会長様は生徒教員だけでなく地域や他校の人間からも慕われる人格者だ。

 ぶっちゃけあの人の事を知るまで俺もここにいる連中と似たような感想を抱いていたのだから何も言えない。


 容姿は勿論、成績は常にトップを貫き、弓道では当たり前のように全国制覇。

 天は二物を与えず、とは一体どこの馬鹿の言葉なのか知らないが俺はこの言葉が大嫌いだ。

 まるで漫画みてぇな奴だと思っていた。この世に主人公がいるとしたら間違いなく彼女だろうと思えるほどに二物どころか万物でも与えてんじゃねえのかってほどのハイスペックさ。


 冗談みたいに頭がよくて、嘘みたいに万人を引き寄せ、馬鹿みたいに慕われて、そしてそれが当たり前のように威風堂々とその頂点でどっしりと仁王立ちしてるのが久城蓮花その人である。


 だからだろうか、俺のようなヤンキー崩れですら従えているという噂が立っているのはそれが自然な流れのようでもあった。


 お陰で俺の首にはいつの間にか見えない鎖で繋がれている事で周囲からは必要以上に恐れられなくなっていた。


 実際は鎖で繋がれることなんてないし、周りの勝手な勘違いなのだが、それでも俺自身無駄に周りに気を使うこともなく済んでいるのだからそこは素直に感謝すべきだろう。


 そんな事を考えながら寝たフリを続けていると聞こえてくる雑音の中から気になる会話が聞こえてきた。


「そーいや、聞いたか?七瀬の奴休みの時に岩黒の奴らに絡まれたらしいぜ」

「あー、知ってるしってる。確か五人くらいに囲まれて返り討ちにしたんだってな」

「え?何それ俺知らねぇんだけど」

「まぁあんま騒がれてねぇからな。一緒にいた天音が話してたの聞いただけなんだが、ホントらしいぞ」

「は〜。ヒーローは休みの日までヒーローやってるのか。そのまま死ねば良いのに」

「ははは、そりゃ無理だろ。七瀬の奴剣道だけじゃなくて実家が何かの護身術やってるらしいからな。その辺の奴らじゃ相手にもならんだろーさ」

「イケメンヒーローってのはホントいるとこにはいるもんだなぁ」


 などという会話が聞こえてきたが……そうか、岩黒の奴またちょっかいかけてきたのか。


 会話に上がった岩黒とはこことはそれなりに離れた場所にある不良ばかりが集まった高校で正直時代錯誤も甚だしいイメージが集約された学校だ。

 まともな生徒は殆どおらず、街に出ては度々問題を起こすどうしようもない連中が集まった奴らだが、半年ほど前にそれなりの人数を締め上げてウチの学校の奴らには手出しできないようにしたのだが……人間喉元過ぎればなんとやらで、また馬鹿共が騒ぎ出したんだろう。

 会話から察するに動いてるのはまだ一部だけらしいが、また暇な時にでも遊びに行くとしよう。


 それよりも七瀬か。あいつも休みの日に散々な事だ。

 この学校において七瀬陽彦は知らない者が居ないほどの有名人だ。知名度だけで言えば久城先輩ともいい勝負ができるだろう男子生徒で、さっきの三人男子生徒が言ってた通り、顔も内面も正にイケメン。

 寧ろイケメンとはコイツが生み出した言葉じゃなかろうかと思わせる程の男だ。


 基本的に他人にあまり興味のない俺だが、コイツのことはある程度は知ってる。

 品行方正で弱気を助け悪を断じる性格は正にヒーロー。実家が古武術の武闘家ということで警備会社の指南役をやってるとか。

 こいつも物語で言えば主人公間違いなしの太鼓判が押されることだろう。


 全く……本当に反吐が出る。


 言うまでもないが、俺はコイツのことがあまり好きじゃない。

 イケメンだからとか周りの奴らがキャーキャー言ってるからとかではなく、単純に性格が合わないのだ。


 俺自身ヤンキー崩れなんてやってるせいで七瀬とは何度か対面する事はあったが、正直面倒くさくてしょうがなかった。

 

 同じような立場にいるはずの久城先輩と比べても七瀬は尊敬できる人物とはかけ離れた存在としか俺には言えなかった。


「全員席つけーって、ついてるか」


 開かれたままだった教室の扉から気怠げな感じで入ってきたのはこれからやる授業とは違う先生だった。


 不思議に思いながらとりあえず視線だけ教卓の方へと向けると、そこにはよれた白衣に袖を通した化学の教師だった。


「えー。本当ならこれから眠気たっぷりながらも数学の授業が始まるはずだったんだが、先生が急な要件で帰られることになったので、昨日の授業は取りやめて数学の小テストをやりまーす。はい、拍手ー」

「えー!そりゃねぇぞ東先生!」

「それなら自習にしてくれてもいーじゃんかよ!」


 教師の言葉に生徒たちがブーイングをする中で先生はわかっていたようで持ってきていた鞄の中から2枚のDVDを見せてきた。


「うるせぇぞー。これ以上ブーイングすんなら小テストしながら先生おすすめのお経ソングベスト百をながすぞー」

「「「「……………」」」」

「はい。素直な生徒は好きだぞー。んで、続きだが小テストといっても本当にちょっとしたもんだ。早けりゃ十分で終わる。だからその後は先生おすすめのDVDを見ようと思うんだが……どっちがいい?BOUZDERA〜真のDJ経に目覚めてレジェンダリーエピソード1とホー○アローン」

「「「「…………」」」」


 何だその謎過ぎるチョイス……え?BOUZDERA?DJがお経に目覚めんの?めっちゃ気になるんだが……だがお経だぞ?面白いはずねぇよな?だったらホー○アローン一択のはずだよな?

いや、だがここにいる奴ら全員ホー○アローンは知ってるみたいだし、だったら面白さにワンチャンかけるべきか?

ってか今更だが何でお経?こいつ科学の先生だよな?百歩譲ってそれどっちかってぇと現代文の分領じゃね?


 無視して寝ていようとしたが、耳が良いせいで教師の謎発言に困惑してしまう。

 チラリと他の生徒に目をやると全員困ったように頭を悩ませている。そりゃそうだ。気になるもんなDJお経。


「えー、ちなみにだが先生もBOUZDERAの内容は知りません。新作なんで面白いかどうかも不明です」

「いや、おすすめじゃないんかい!」


 我慢しきれなくなった生徒の一人がツッコミを入れるが、教師は首を傾げて答えた。


「おすすめですよ。このBOUZDERA現在エピソード1〜12まであって、全14シリーズまである超大作です。しかもこれは記念すべき15シリーズ目のエピソード1なんで期待値も大になります。

ただBOUZDERAは時々死ぬほどつまらない作品も入ってくるのでギャンブル要素は強めです。

あ、ちなみにですけどコレ特別な会員でしか入手不可能な限定作品なんでレンタル屋に行っても置いてないですよ」

「「「「………………」」」」


 もう、全員何も言えなかった。

 そしてこの瞬間、恐らくはぐれものであった俺すら巻き込まれて初めて全員の心が一つになった。


 例えどれだけの地雷臭がしようともBOUZDERAは見るしかない!と。



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