第17話邂逅、そして会敵の朝✗17

「では始めるぞ、アーサ。暴れたり抵抗したりなんてしないでくれよ」

 遂にやってきた本丸。

 待ちに待った本命。

 お待ちかねの本番に、私の期待値と興奮は既に限界突破を終えている。

 心のなかの私は、盛大にガッツポーズを決めている。

「もう、子供扱いしないでよ。いくらあたしでも、そんなことしないよ」

 応じるアーサの声には、少し拗ねたようね成分が含まれていた。

 その言葉のなかに無意識に含まれていた棘が心に刺さったが、何食わぬ顔で抜いておく。

 そうすれば、微笑ましさだけを感じることが出来るのだから。

「よしよし、アーサは本当にいい子だなぁ」

「って、またそうやって子供みたいに言うんだか・・・・・・・・・あゆん!」

 私は無言のままきりっとした表情を崩さずに、アーサの胸を揉みしだく。

 もとい、確認と点検作業を開始する。

「ちょっ、ちょっとキルッチ! 急にそんなに激しくしたら、あん・・・・・・・・・はぅ」

 私はアーサのあげる艶めいた抗議の声を完璧に無視に、自分のに没頭する。

 おお! これは、なんとも言えず素晴らしい!

 これこそまさに、マーベラス!

 何度触ってもあきることなど決してない。

 いや、何回でも触るごとにその柔らかさと深みに呑まれて、心がどこまでも溺れていってしまいそうだ。

 大きさとしは、丁度私の手のなかにすっぽりと収まるほど。

 この程よいサイズが、私に至高の感触をもたらしてくれる。

 小さすぎもせず、大きすぎもしない、まさに花開く寸前の蕾の如き愛らしさ。

 美少女の胸を心逝くまで欲望のままに揉んでいるという事実。

 それが私に愉悦と悦楽の階段を登らせ、天の国へと昇りつめる。

「あの、さ、キルッチ。うぁ、はん。なん、で、こん、なに、気合い、入って、るの? ふひゃ!」

 ああ、それを訊いてしまうのかい、アーサ。

 しかし私に抜かりはない。

 その問いに対する答えなら、ばっちりと用意している。

「そんなことは当然だろう。胸部心臓は人間にとって、頭部に次いで重大な急所だ。そこを重点的に入念かつ念入りにチェックすることに、一体何の不思議があるというんだい?」

 そう、これは当然のことであり、当たり前のことなのだ。

 故に、私の行為は何ら不自然なものではない。

 何故ならアーサの胸が目の前にあるなら揉むことこそ、私にとって自然な行為だからだ。

 我は揉む、故に我あり、だ。

「それ、は、分かるん、ひん! だけど。何、も、はぁん! なにも、こんな、に、おっぱい、ばっか、り、ひうん! 触る、必、要は、はひ! ないんじゃ、ない、の?・・・・・・・・・ひぃん!」

 おっとしまった。

 指がアーサの大事な先端部分を擦ってつねって弾いてしまった。

 いやぁ、失敗、失敗。

 だけどこれは事故だから、許しておくれ、アーサ。

「それは間違っているぞ、アーサ。さっきも言った通り、これは重大で重要かつ必要なことなんだ」

 何故ならこれは。

「何故ならこれは、アーサの成長を目に焼き付け手に染み込ませるのに、どうしても必要な作業だからな」

「さっき、と言ってる、ことが、ち、がう!・・・・・・・・・あひゅん!」

 あー、あー、聞こえないなぁ。

 しかしそんな分からないことを言う子は、こうだ!

 そうして私は、アーサの愛しい頂きを親指で思いっきり押す。

 するととっても可愛らしい声が聞こえてくるじゃないか。

 抱き枕に続いて、こちらも開発されないだろうか。

 給料の三ヶ月分くらいなら、即金で支払うのだが。

 そういえば、いまアーサのことを開発してるのは私自身だな。

 などと愚にもつかないことを考えていた丁度そのとき。

「こら! そこ! さっきから遊んでいないで、もっと真面目にやりなさい」

 隊長であるヴァルカから、叱責の声が飛んでくる。

「はい、隊長。私は大真面目かつ真剣度百%で、大事に臨んでおります」

 私はきりっとした表情と声で、ヴァルカの言葉に応える。

「あー、そうかそうか。うん、成程。よく解った」

 それにヴァルカは大きな溜め息を吐きながらかぶりを振り、早く終わらせろとばかりに無言で手を払った。

 結局こうしてヴァルカに注意されるまで、私のビバ・ノウレッジ至福の時間は続いた。

 隊長の言いいたいことは、

 しかしまだ私には、やり残した大事な使命があるのだ。

 如何にヴァルカの言葉といえど、ここでおめおめ引き下がる訳にはいかないのだった。

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