第33話 人は見た目にはよりませんわね。

不思議なものはあるものですねぇ…心の中で感心していると私の思っている事を察したをのかロティお兄様が苦笑いしながら此方を見てきましたわ。

私よりも一番苦労しているのは恐らくロティお兄様ですから。


ファンタン王家は側から見たら【変態的な才能集団】と呼ばれています。

理由は簡単。

各々に魔力が豊富で魔法が使え、特殊なスキルをお持ちでそのスキルを、利用する能力は誰よりも優れています。

あのジョゼフ王太子殿下ですらスキル持ちで魔力持ちですわ。

以前遠回しに言ったら『能ある鷹は爪を隠すって言うからねっ☆』と返されその綺麗な顔をボッコボコに殴りたくなりましたわ…あら、失礼しました。

つい、本心が…

話は戻しますが、それ故に高い能力があるからこそ素晴らしい王家…と思うかも知れませんが、残念ながらそれだけで終わらないのがこの王家ですわ。

ファンタン王家は皆、己の魔法やスキルを偏愛する方が多く自分の力をより高める為に日々訓練や勉学に余念が無い…簡単に言ったら魔法オタクやスキルオタクです。

そして、自分の能力に誇りを持っていて自分大好き属性の人間ばかりのナルシスト集団ですわ。

まあ、トップ・オブ・ナルシストはジョゼフ王太子殿下ですが…

皆各々にナルティシズムを隠し持っているが【変態的な才能集団】と言われています。

私もどちらかと言うとそちら寄りの人間ですので王家に受け入れて貰えました…若干嫌な肩書きなので受け入れて欲しくなかった気もしますが…背に腹は変えられませんわ…


特にこの王家の三兄弟は皆変態的な集団に相応しい変態ですわ。


ジョゼフ王太子殿下はあぁ見えて【鑑定】スキルのスペシャリストであり、【魔眼】の持ち主です。

【鑑定】のスキルがあればどんな人間や魔物だろうと見れば相手の能力値が見え、それと同時に弱点も見えます。

なので対人戦闘において相手の弱点が即座に分かる為、直ぐ様その弱点を突いて勝利を導くので【戦の神童】と呼ばれていました。

まあ、その昔私と剣術対決をしてボロ負けしてしまわれましたのでその称号も過去の物ですが…


【鑑定】スキルと持ち前の【魔眼】を使えばどんな【隠匿】スキルも意味をなさないとか…まあ、私のスキルは見れていない様ですわね。

だからこそ、興味の対象として見られてしまい、私が来ると常に観察されてしまう…

それも変態的な王家ならではなのでしょう…

嗚呼本当に気持ち悪いですわ…

そして、魔法も四代魔法をほぼ全部使えます。

ですが、あまり魔法には興味が無いのか使えるレベルであって凄いかと言われると何とも言えません。

【魔眼】とは他人の魔力の流れを見る事が出来、【魔眼】でも人によって種類が異なり、特殊な【魔眼】だと見たものを石化させる【石化魔眼】や見た人を魅了する【魅了魔眼】などある。

人の魔力又はスキルを奪う【強奪魔眼】なんてものもあると言われている。

実物を見たわけでもなく、この魔眼はあくまで言い伝えですので本当にあるのかは分かりませんが…

他にも見た目には似合いませんが戦闘系のスキルの上位種【剣聖】も持っています。

【剣聖】を持っていればどんな剣でも自由自在に扱え、優れた剣士になれるスキルです。

この三つのスキルをお持ちの為、ジョゼフ王太子殿下は見た目に反して戦闘お馬鹿さんですわ。

人は見た目にはよりませんわね。

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