第6話 MIRAIシティ移住

双信家族は

佐竹和美の案内のもと

MIRAシティーの第一区画

『なごみの里』へ向かった


なごみの里は

双信親子のように

コロナ感染をきっかけに

家族の機能が著しく低下し

健全な家族生活が送れない家庭に対して

生活の場を提供し、

自立した生活が送れるように

支援する機関である



「双信さん

この村は、相互扶助の精神で

お互いが支え合えるような

共同生活を目指す機関でありますが

家庭間のプライバシーは

固く守られています!


だから適切な距離感を保ちつつ

各人の尊厳を大切にしておりますので

どうかご安心下さい!


『未来型サービス』機関より

定期的なモニタリング訪問をし

ご相談にのらせて頂きます



『なごみの里』に暮らして頂く

全ての住人が『主人公』です!!

それ故に、ただ支援を受けるだけの立場ではありません


双信さんご主人さんは

もともとご病気を発病されるまでは

教育者でしたよね!


そこで双信さんには

この村の小中一貫校の

教育者としてご尽力して頂きます!」


「えっ!?

私が・・もう一度教育の現場に

復帰できるのですか?」



「双信さんが

第一希望として

挙げられていましたよね?」


「それは・・そうですけど

本当に叶えられるとは・・」


「健康面の不安は

我々が最大限フォローさせて

頂きますので、ご安心ください!」


「本当ですか?

それは有難いです

・・・・・・・・・

ありがとうございます!」

(双信さんは少し考え込んでいた・・)



「我々は皆さんに

事前調査で伺った

『未来希望』が

なるべく実現できるように

ご支援して参ります!」


「では家内の希望もですか?」


「奥様の希望は・・

すぐに・・という訳にはいきませんが

なるべくご希望に添えるように

今調整しているところです


お子様たちの希望は

明日から実施予定ですので

後ほどご案内させて頂きます!」


「本当ですか?

それは有難い!!

子供達もきっと喜ぶでしょう!!


(もし家内の夢が叶えられたら

私は・・思い残す事は・・)


佐竹さん!

宜しくお願い致します!!」


(双信氏は

涙ぐみ、天を見上げておられた)

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