003 大時化の5月9日

 先月のエッセイを投稿した直後からこの一週間七転八倒していました。月末でもいいと考えていたのですが、やはり情報は早いに越したことはありません。共有すべく参上いたしました。

 実はあまり喜ばしいお話ではありません。ですが深刻でもありませんので、そこはどうぞご心配なく(⌒-⌒; )


 まずカクヨムコン6の処女作について。5/9現在でなんの連絡もありません。どうやら残念な結果のようです。これについては語るべき言葉を今は持ち合わせていません。また述べたいことができましたらもうひとつのエッセイの方でお伝えします。

 最終回はどうやら淋しく閉じることになりそうです。




 それともうひとつ。こちらは準備中の今作の方です。


「やってやれ!」

「気分爽快!」

「スカッとする。やったぜ!」


 予告した通りにそんな風に物語を書き綴っていました。これが時流、これこそが読まれる作品と。反省をきちんと反映して。それもこれも処女作に耳目を集めるため。

 しかし、です。


 書き進めるうちに、主人公達がそんな底の浅い人物には思えなくなりました。そんな盲目的に、相手を悪だと決めつけて討伐するのを繰り返すとは考えられなくなったのです。

 悪役が悪に徹していればそれも可能、しかしおれごん未来のキャラはそれでも良心の呵責で苛まれるような人物なのです。どうしてそう設定してしまうのか。我ながら理解に苦しみます。


 あああ、これは絶対にまずい流れです。これはまた真面目路線。

 第1話はドタバタ楽しい感じに出来たつもりです。しかし話が進むにつれ徐々に以前と同じ論調に。

 これが作風? なのでしょうか? そもそも経験が浅すぎてその判断も自分ではできません。


 そこでTwitterにてアンケートを取ろうと思い立ちました。案外とそれぞれの考えの下で気軽に意見をもらえるようなのです。みなさんがどう思うか興味が湧きました。

 それで設問を4つに決めたところまで進めて、結局呟かずに削除しました。

 だって私、絶対にそれを参考にして決定を覆らせませんもの。答えは聞く前からはっきりと出ているのです。


 早速改稿に着手しました。面白おかしい作品は、影を有した灰色の物語へ。まるでモノクロ映画のようです。暗雲が立ち込めて参りました。

 初期の構想のままに徹して描くことができませんでした。まだまだ素人丸出しです。


 私は私をもう少し利口だと思っていたんですけどね。どうやら買いかぶりだったようです。明らかに分が悪い方へと舵を切りました。それを止めようと思えばいくらでも止められるのにそうしようとはしません。むしろ誤った方向にアクセル全開です。

 どうしてこうなったのでしょう。あれほど色々なところに目をつぶって面白おかしくしようと決めたではありませんか。利益と拘りが反比例するのなら、拘りを捨てて安い食材で料理を大量生産しようと誓ったではありませんか。それを今、わずか100日足らずで反故にするとは。我ながら理解に苦しみます。ああ、どうしてこうなってしまったのでしょう!


 大義名分は明示し、行動に必然性を持たせました。これで主人公は正義の側。

 基本それを旗印に話は進むのですが、いつまでも大義名分だけを追い求めて話を作れませんでした。どうしてもその背景ですとか、その向こうに何があるのかが私自身も気になり、それを明らかにすると主人公が進むべきはこっちの方向だとなってしまい。

 物語は同じところをグルグル回るのではなく、キャラクターの成長を描くべきとどこかで読みました。それが腑に落ちましたからそれでいいのだと思い描きましたが、その結果また真面目なお話に変貌してしまいました。


 私個人の意見ですが、物書きはただ強さと殺戮だけを用いて物語を描いてはならないと思うのですよ。もしそのような作品があったとしても真のメッセージは異なっていてほしい。これは良心と言いますか倫理の問題です。

 そんなだから今の時代に人気が出ないのだと指摘されれば、そうですかと頭を垂れて自らの手をぢっと見るより他ありません。


 この変更が吉と出るか凶と出るか。

 間違いなく凶です。愚かな決定です。利益を求めるのならばあのまま面白おかしい路線で進むべきでした。4月までは順風満帆、5月では大時化です。


 これから先も相当な時間と労力を費やすのですから、私自身の納得感を裏切ることができません。私は自らの良心と面白いと信じる方向性でしか筆を走らせることができない不器用な人間のようです。もうそう決めてしまいました。どんなに人気が出ずとも。これはまた変人の面目躍如です。

 無双、俺TUEE、ざまぁ、悪役令嬢、ハーレム、チート、いずれとも無縁な世界になりそうです。


 とっかかりから僅か2ヶ月、このエッセイ第3回ですでに暗雲が立ち込めて参りました。また主人公の葛藤をウダウダと描きます。今のこの決定を後悔する時が必ずや来るでしょう。

 そのくせ反省はしていません。今はこの作品が最初からこうなる運命だったのだとさえ。

 それにこれだけは偽れません。悲しいかな、間違いなく私自身は変えた後の方が好きなのです(●´ω`●)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る