第10話 凱さん

広場に付き凱さんっぽい人に声をかける


「こんにちわ、凱さんですか?て言うか凱さんですよね?」

「えっ、あ、はい、そ、そうです.....どうして分かったんですかロベルさん?」


うーん、凱と大きく書いてある白い服に、丸くて大きい眼鏡、ベルトに有る不思議な形をした道具達、銀髪、低い背以外はそんなに気になること無いかな........


「あっ、オーラで何となく」

「へー、人間って凄いんだね」

「はははは、俺の家を作ってくれてありがとうございます、布団とかもすごく良かったです!あんな短期間で、流石!」


マジで流石だな、この村で最も凄いだけはあるわ


「あー、うん、アレは弟子が作ったんだ......」


kimazuingchyu


「......」

「......」

「そ、そう言えば昨日皆さんより早く帰ってしまいましたので、どうなったかは知らないんですけど、結局アレは作れたんですか」

「あっ、うん、昨日一個作ってみたらすーんごく良くて、もう全員欲しい欲しいって!村の皆の家に付けることになったんだ!」


おお、まあ全員外でやるのはそんなに好きじゃなかったんだろうな


さらっとあれを量産するって言ってるけどそこには触れ無い、触れたくない


「そ、そこで、他の事無い?何かこの村で変えたほうがいい事とか?」

「あっ、そうですね.........ぱっと思い付く事なら道ですかね」

「あっ、いや、そう言うのは他の発明家達とか住民とやろう!」

「そうですね......じゃあ行きましょう」


そう言い何でも家(村長の家)に行く、


因みに肝心の村長は魔物を狩りに行ってるらしい、誰かに負けて悔しかったとか何とか


◇◇◇◇

リンと合流し、村長の家に入り会議?を始める


「では、皆さん、すぐに言います、俺が今思う最も大事な改善点はズバリ道です!!!」

「はい!?」


テーブルを囲む一人の村人が手を上げた


「何か?」

「どうして道を変えないと行けないんですか?」

「逆に、どう言う理由があると思いますか?」

「..........道のデコボコ?」


うん、だよね。逆に他の事言ってたらもっと凄いぐらいだもん、


「そうです、皆さんも知っていると思いますけど道は全部デコボコだらけです」

「で?」


うん、誰?


まあ一理あるから答えるよ、それでも誰?


「はい、デコボコだと、普通に歩きにくいです、それに水がメッチャクチャ溜まります!

(敵に攻められたら危ないって点もあるけどこの村なら要らんやろ!)」

「「うん、うん!」」

「えっ、それだけ?」


この場に居る全員が俺の言葉に同意している中一人の犬族がまだ納得していなかった、それは?


A=金持ち

B=クズ

C=クラスに一人は居た面倒いやつ

D=さっきから面倒い奴


正解は........全部!


そこで俺は察した、この人は金持ちだと、


金を持っている人達は大体知らないのだ、魔物討伐や農家の手伝い、ダンジョン内で一日走らされた後、


街に帰ったらデコボコの道で作られた水溜まりに入る時の絶望感を!!!


よく笑われたけど!あの絶望感は半端ないんだぞ!!


あのクズどもは王が馬車を走らせてたから濡れなかったっけ、何時も俺だけは載せてくれなかったのに.........思い出すだけで何かイライラして来た


ボキッ!


気づいたら手に持っていた鉛筆を壊していた


「す、スミマセン」


何故かさっきまで乗り気じゃ無かった犬族が頭を下げてきてそのまま急ぎ足で村長の家を出ていった


トイレを試しに行ったのか?


状況が把握出来ず他の人を見ると何故か全員が何かに怯えていた、


もしかして魔物!


と思い振り返るも有るのはどデカい壁だけ


「あ、あの、ロベル、いや、ロベルさん」

「へ?」


何だ、急にさん付けして、急に敬語使われてもね


「そ、その顔を辞めてもらえますか?す、他の人が怖がってます」

「う、うん、ちょっと怖いよロベルくん」


一人の村人がメッチャ震えながら喋って来た、それに続き青みがかった顔をしながらリンが指摘して来た


「あっ」


どうやらクズどもの事を思い出した時に怖い顔になっていたらしい


表情を和らげると全員がため息をつく、


そもそもここの村の人が怖がる顔って、俺クズどもの事を想像以上に恨んでるな


「じゃ、じゃあ道の話しに戻りましょうか」

「あっ、そうですね」

「因みにどうすればいいと思うんですか?」


ふふ、ここでやっと暇な時間を使って本を読み漁ったことが報われるぞ!!


「あっ!結構昔ダンジョン奥の本で読んだ事があるんですけど、そこで読んだのここで試してみても良いですか?」

「はいはい、もう好きにして下さい!」


うーん、俺の事を信用してるのか怯えてるのか......、信用していると言う事にして置こう!


「よし!じゃあ外に行こう!」

「は」


そう言い外に出る


◇◇◇◇


「じゃあ、どうします?」

「うん、ごめん、今直ぐは出来ないんだ、先ず岩と食べ物とスライムが必要何だよね」

「スライム?」

「うん、ほら、ポヨンポヨンって跳ねてるあの可愛い魔物」

「「........可愛い魔物?」」


そこで俺の頭が一瞬普通に機能して思い出させてくれた、この村の場所を


そう、魔界、世界最強級の魔物がうじゃうじゃ居る場所(犬族最強説が俺的に一番濃厚)


そして常識的に考えよう、そんな所にスライム?ほらな、無理やろ。


「はい、俺が今まで言った事は忘れて下さい、それを踏まえて、この近くに有る亜人の村は何個ありますか?」


そう聞くと全員が検討し始めた


「一個しかないよな」

「そうだな、他の村の住人は亜人じゃ無いけん」

「魔王城は外してもいいなら一個だな」

「全部で一個です!」


よし、質問がいっぱいあるけど我慢しよう、頭が痛くなるだけだ、


魔物の村や魔王城?知らん知らん


「そうか、因みにその村の住人って?(お願い、ドワーフ、ドワーフ!!!)」


ドワーフじゃないと無理!け、けして俺がその種族に会いたい訳じゃないよ!


まあ残念ながらクソ珍しいんだよね


「確かエルフ と ドワーフですね」

「えっ?!共存してんの!?」

「は、はい、何か問題でも?」



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