第94話 ニワトリを追いかけて

日本から欧州への旅 留学の旅 旅立つ前に久しぶりに 

挨拶も兼ねて、再び育った孤児院に手毬てまり達は遊びにきたのだが


「駄目ええ 待ってえ」「そっち、そっち」

子供達や孤児院の手伝いの者達とニワトリ達を追いかけっていたりする。

コーケコッケケッ コケエエエ


「あらら、あらあらあら」呆然として有栖ありす達は眺めている

手毬は皆と一緒に美味しい今晩のご馳走の生贄ならぬニワトリを

追いかけまわしていた。

どれも首は絞めて、毛をむしってる途中だったが 締め方か今少し・・そんな感じ


幸い柵があるものの、これはやや大変な状況であった。


「あ、あいつ木の上に飛び乗った!」「池で溺れてるよ」

「やだ 捕まえてええ」手伝いの頭の上で 鶏がクチバシで突いての攻撃を返し


「これは当分かかりそうね 水炊き・・焼き鳥」

ほんのりと頬が赤くなり笑顔で呟く有栖がいたのだった。


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