第85話 再びの学校 教室での会話

休みの期間から平日へ 再び学校に戻った二人がいる


教室では 廻りの視線に手毬は赤くなったまま下を向いている


「本当に驚きだわ 改めて思うけどね」

手毬と仲良い平民の娘 成金の親を持つ少女は肩をすくめる


「まあ。養女というのもあり・・とは思っていたけど 広崎さんは気弱だから

これで虐めはないわね しかも本当に姉妹なのだから」


「まあ、良かったじゃないのかしら」


周りの視線をドキドキしながら 受ける 手毬

「ふふ・・私の大事な妹なのよ」

有栖は 誇らし気だった


「もっと自信を持ってね 私の大事な妹なのだから」


「あ、あの は、はい」赤くなり頷く手毬


「で・・手毬さん とても大事な事なの」

顔がすぐ近くにまで寄せて 有栖が真剣な面持ちで話す


「今日の御弁当よ 手毬さんのお手製だから 楽しみにしているの」


「…・」「どうしたの?」

「いえ・・」


「は、はい 頑張りました」座り込みそうになる 手毬


「当然ですけど・・」有栖「はい、お菓子もありますから」手毬

「おほほほ さすがだわ 手毬さん」高笑いが止まらない有栖

「おほほほほっ」まだ止まらない


胃袋が幸せなら それが一番大事な有栖


本当にそれでいいのだろうか?

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