「本当に手毬ちゃんも有栖ちゃんも愛らしくてキュートで可愛い！」

貰ったモノクロの写真を手にしてニヤニヤと笑うジェロームである

「また日本に行きましょうねジェローム様」「ああ、無論だナジム」

其処に通りかかる紳士が一人

「こんにちはジェローム　昨日はバカラでは負けてしまったが

今晩は取り戻すよ　ハハッ」楽しそうに笑う

「ええ、そうですね　日本は如何でしたかムッシュ・カーナヴォン伯爵？」

「とてもエキゾックで良かったよ　ミスター」

「エジプトでの発掘事業の方は順調とも伺いました」「そうだね」ニコニコ顔で話す

そこに日傘をさした貴婦人が一人

「ああ、アルミナ」「これはカーナヴォン伯爵夫人」

貴婦人は穏やかな表情を浮かべ優雅に挨拶をする

「では行こうか」「はい旦那様」

「ではまた」カーナヴォン伯が帽子を上げ挨拶

「ウイ、御機嫌よう」

二人を見ながらナジムが一言

「あれが　ロートシルト（ロスチャイルド）の一族の姫君ですね」

「そうだな‥一族での婚姻が多いロートシルト（ロスチャイルド）家だが」「ええ」

※カーナヴォン伯‥古代エジプト・ツタンカーメンの発掘に関わった人物です

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