ドラ浪人記

@holedigcryman

お読みになる前に

浪人にとって食卓はある一種の拷問である。

旧友が超一流校に進学した話や、家計の話、兄弟の学校生活、親切心からくる忠告の数々が、浪人という体のいい無職にすがっている現状から生じる負い目に丹念に塩と唐辛子をねじ込んでくる。

そして元来、頑固で僻んだ人間の限界などたかが知れていて、地雷を一つ踏んだだけでも爆発してしまうのである。

自分もそういった中の一人であり、それでも良ければこの日記のような何かを

流し読みし、鼻で笑ってほしい。

そうして笑われることこそが自分には救いに忠告や気遣いよりも居心地がよく感じられるのだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ドラ浪人記 @holedigcryman

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る