病死した高齢者にどうせ寿命だろと言い放つ社会

いたましい事に高齢者施設でクラスターが発生し大勢が亡くなっています。

介護現場では標準予防策スタンダードプリコーションといって新型コロナウイルスが蔓延する以前から徹底した除菌を行っています。通常のインフルエンザは毎年のように流行しますし、ノロウイルスの院内感染を恐れています。

そういった努力を無に帰すのが変異株です。


現場の苦労を知らない人々は指先殺人するノリで言い放つのです。

「どうせ寿命だろ」

「いたずらに長生きさせてもロクな余生じゃないだろ」

「介護保険って利権だよな」

「消費税下げろ、廃止しろ。財源は若者に使え」


介護職のモチベーションだだ下がり


「まさに仰る通り」

「正論。」

介護職員あいつらも利権に群がるダニですね。共産主義アカの手先だ」

共産主義国にも社会福祉制度はありますし


実は介護保険制度は40歳から使えるんですけどね。


わたしに料亭レベルの調理を求め毎回、海原雄山ばりの悪態をついた人は

訪問の予定をすっぽかし、車椅子で雀荘に行くような二号被保険者でした。


この方は被災して健常者ではなくなったのですけどね。

介護保険でなく障害者自立支援法のサービスを掛け持ちしているヘルパーもいます。

介護職なんか廃止してしまえの暴言はいつか自分に跳ね返ってきます。


生産年齢人口が定年で使い捨てられる社会。

そんな世の中でこつこつ真面目に頑張ろうと思いますか?

短い人生で稼ごうとしたら誰もが一攫千金を狙うでしょう。

異世界転生モノが流行るわけです。

イランで王政が倒れた時に革命家は亡命先から若者の人口に膾炙しました。平均年齢が低かったのです。煽動は成功ししばらく戦火がつづく国になってしまいました。


サブカルチャーは人が衰えた時に気づく愚かさや無力感まで教えてくれません。



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