(三)-7
しかし、その情報は貴重だった。法子自身も調べてみたものの、結局掴むことができなかった情報なのだ。
しかも中華料理屋で正義に「比寄組の組長って、警察の人間だったりして」と話したときは、冗談めかして聞いたので、わざわざ調べて連絡してくれるとは全く思っていなかった。
だから法子はすぐに電話で父に、正義が教えてくれた組長の件を短く伝え、すぐに通話終了ボタンを押してスマートフォンをスーツのポケットにしまった。
(続く)
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