(一)-4
つまり九名にあわせて六四名が集まる。教室は定員四〇名くらいなのに、それ以上の人間が集まりつつあった。だから教室までの廊下は人が多かった。
私は両手がふさがった状態で多目的教室へと歩いていたが、教室のすぐ手前で、急に廊下に飛び出してきた生徒とぶつかってしまった。
その衝撃は私の体を揺さぶった。そして手に持っていた資料の山から、ホチキス留めのわら半紙が一部、二部、三部と次々と浮かび上がって、ページをひらひら左右に開きながら四方に八方に飛びだしていった。
私は驚きであっけにとられてしまい、その間にも手から資料が次々とすり落ちていった。
(続く)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます