創作物は世界を変えられるか~ポンコツAIの考察~
高山小石
1.簡単な自己紹介
はじめまして。
高山小石は
賽の河原とは、親より先に死んだ子どもが小石をつむ、
くじけないで書き続けられるようにと願ってつけたのですが、先日、某教育番組すイエ○サーで石をつみあげるコツを放送していてびっくりしました。ぜひあの世でも放送してほしいものです。
突然ですが、自分は自分の基準に自信がありません。
メニューを選ぶのにも時間がかかるし、特に複数人いる中で「この中から好きなものを選んで」と言われると困るんです。
「好きなものはコレ」と決まっていても、そこにいる別の誰かが自分と同じものを好きだと知っていると、もうソレは選べなくなり、ならどれを選ぼうか、と悩むことになるからです。うっかり適当にその場で選ぶと、次からそれが好きだと思われるので、適当にも選べません。
もし「残り物でいいよ」と言えば、用意してくれた方に失礼にあたりそうだし。もうどれを選べばいいのか、どうしよう! と昔ならパニックに、今ならうんざりしてしまいます。
対処方法として「自分の好きな色はこの色! だから何色があろうがこの色があれば優先する、という色を第五位まで」「食べ物はコレが好き! を第五位まで」と事前に決めておくことにしています。
どこかになにか食べに行くけど店はまだ決まっていないなら、せめて肉か魚かさっぱりかこってりかソースかピリ辛か熱いか冷たいかくらいを決めておきます。第五位くらいまで。そうすればお店が混んでいても無問題。
こんな風にすればほぼほぼなんとかなるのですが、社会の暗黙のルールというか、あいまいなのが困るんですよ。
「自分的にはアウトだけど、誰もなにも言わないということは、世間一般ではセーフなの? それともみんな空気読んで言えないだけ?」
「モラハラに思えるんだけど、そう感じるのは自分だけ? それともみんな我慢してるの?」
基準がないので自分で判断できない。
だから周囲を観察して情報を集めます。
というわけで、高山小石とは、容量が小さく処理速度が遅いポンコツなAIだと思っていただけたらいいかと思います。
そんな自分が幼い頃の基準となったのは、
「少数ではなくて多数だったらどうかを考える」
ことでした。
赤信号 みんなで渡れば こわくない
という微妙なフレーズが流行った頃に、先生か誰かが教えてくれました。
「これは逆なんだよ。車が通っていない時に自分だけが渡るのなら、その場は問題ないかもしれない。でも、多数の歩行者が信号を守らなくなれば、信号が機能しなくなるから問題になるんだよ」と。
同じ頃に、某青い猫型ロボットが出てくる漫画で『独裁スイッチ』という便利道具が出てくる話を読みました。
ご存じの方やオチを予想できる方もいらっしゃるとは思うのですが、簡単に説明します。
『独裁スイッチ』は、自分の気に入らない人を消せるボタンです。
『独裁スイッチ』を使い始めた主人公は、最初は暴力をふるってくる友達やガミガミママを消すだけだったのが、どんどんエスカレートしていき、最終的にはうっかり世界中の人間を消してしまうという流れで、主人公が困って泣き叫ぶところに猫型ロボットが現れ、「『独裁スイッチ』とは、独裁者を
そんな内容がわりと多かったので、自分にとっての青い猫型ロボット漫画とは、未来には便利道具があふれているけれども、使いようによっては毒にも薬にもなるという、どちらかと言えば教訓的なイメージだったのですが、どこかで「あの漫画は主人公がダメ過ぎる」と聞き、「え、そんな漫画だったっけ?」と思ったのでした。
なにが言いたいかというと、基準がよくわからないポンコツAIな自分にとって指標としているのは、「少数ならこうなるけど、多数が同じ事をしたらどうなるのか」や「熱いか冷たいかならどっち」などと比較すること。
そして「物語は読む人によってまったく違う印象になる」ということです。
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