だいすき

@maron32

第1話


野球部のエース。

私はあなたの事が大好きでした。


初めて携帯を買ってもらった時。

あの当時はまだ携帯を持っている学生は少なく、彼が携帯を持っているのを知っていた私は親にお願いをしまくって携帯を買ってもらった。現代みたいにLINEなどの便利な機能は無く、連絡先は自分で聞くか、友達に教えて貰うなどしなければいけない。


私は友達に協力してもらい、授業中に手紙をひっそり渡して彼のアドレスをゲットできた。

嬉しくて舞い上がった。


体育祭の組も一緒でたまにメールができた。

何気ないメールでも嬉しかった。


だが、そんな日々は一瞬で終わった。

彼に彼女ができたのだ。

私は泣きまくった。告白もできず私の青春は終わったからだ。


それから、携帯を持つ友達も増えて彼が別れたことを知った。だが私にはまた連絡する勇気がなかったのだ。


社会人になって彼を見かけた。

変わっていなかった。すぐに彼だと分かった。

隣には細くて可愛い女の子がいた。


あぁ、私は体型からして彼の好みではなかった。さよなら私の青春

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

だいすき @maron32

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ