一人

焼鳥タレ蔵

第1話

今まで生きてきて思った事は人間は所詮一人。

そんなに長い人生を送って来たわけでも無いが改めて思う。

産まれてくる時も一人で死ぬ時も一人だ

誰かに自分の気持ちなどわかる訳もない。

小さなミスをして怒られて悲しかったり悔しかったり他人にバカにされる様な発言をされて怒った時も態度に出さないと誰も此方を理解しようとはしない。

誰しも態度など目に見えるものでしか判断出来ないのだ。

例えばテストに出る内容が判明していて友人が徹夜したと言っても0点を取っていたら90%の人は嘘だと思うだろう

なぜなら【成果】しか他人は判断材料が無いからだ。


だから目に見える【成果】を求めて努力した。

自分の気持ち…【心】は他人には見る事が出来ないのだからそれを口には出さなかった。

そんな生き方をしていたから職人肌の無口なヤツと思われていたと思う。


そしてそんな人生に転機は訪れた。

結婚と子供の誕生だ。

一人で抱えて来た【心】を共有出来る最愛の人との出会いは人生の中で一番大きな事だった。

子供の前ではどんな嫌な事も忘れさせてくれる。


確かに人間は産まれてから死ぬまで一人かもしれないが誰かと寄り添い誰かを愛する事は出来るのだと。

どうかこの人生に於いていつまでも一緒に生きて欲しいと今も思う

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一人 焼鳥タレ蔵 @kei0207

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