めい
星の数ほどお願いはされたが、命令されたことなど一度もなかった。
眠くてたまらない。
何度も細くなった目をしばたかせる己の月の船である紗月(さづき)は、消耗していく身体とは裏腹に、覇気のある言葉を発した。
初めて命令するね、私の月の鏡。
君は愛するものを見つけるまで、私の後を追ってはダメだよ。
家事介護の為に全人類に配置されたアンドロイドは、生涯相棒となる月の船が死んだ瞬間、機能停止、分解、新たな身体を構築されて、新しい月の船の元へと届けられるのだが、めったにない例外がたった一つ。
己の月の船がそれをよしとしない場合。
ラルガもそうであり、紗月が亡くなって以降、愛するものを見つける為に奔走するのであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます