第4話 僕の占い師入門
本題の前に、前回の「勘の良さ」検査(コイントス)について、捕捉します。
もちろん、全部の的中率も大切ですが、実は後半、最後の方が大切です。
単純作業の繰り返しはヘロヘロ、とても疲れます。特に飽きてきて、集中力が落ちてからの的中率を重要視します。
今回は姓名判断の師匠についての話です。
僕が入門する前に、ある有名な小説家が入門して、師匠は彼を流派の後継者にしようと、秘伝まで教えたそうです。
出版界は先に書いた者勝ち、その小説家は秘伝まで自分で考案した姓名判断だと、占いの本を出版した。
もちろん、師匠は怒り小説家を破門、占い師仲間にも伝えて占い師業界から永久追放。師匠の人脈は出版界にも有ったので、小説家としてもダメダメに。
師匠は、毎日のお勤め、神仏への祈りで流派の後継者を願ったそうです。若い後継者をと。
ネットワークも、パソコンも、スマホもない時代、口コミか雑誌が情報源の時代に見知らぬ中学1年の少年、僕の事ですが、突然日曜日に訪ねてきた。背が低いので小学生に見えたとか。
師匠は、ピンと来たそうです。ああ、神仏が用意してくれた流派の後継者だと。
日曜日は流派の勉強会、兄弟子達も時間が有れば参加します。僕がコイントスを遣ったのは、次の日曜でしたが。
ホワイトボードが未だ無く、学校の黒板の半分くらいの物に、名前を書かされた。
「この子、凄いわ。君、霊能力有るでしょ」
女性達も居たので、姉弟子ですね。その姉弟子の1人が、タロット占いの師匠です。
殆ど全員が1人立ち、独立営業した占い師達、黒板の僕の名前を見ただけで、何回交通事故にあったとか、もう生板の鯉、良いモルモットでした。
名前の漢字、その字画だけ、五行(水とか火とかのあれ)なんか無関係、漢字と画数だけの姓名判断です。
僕が入門したのは、基本に忠実な流派です。
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