第1話『From Dusk Till Dawn 前編』

1.


行方不明ミッシングと書いてあるビラに印刷された少女の写真を眺めて、不意に流れた涙が頬をつたう。


「……シャロン」


その涙を手で拭い、ぼくは妹の名前を呟いていた。口から漏れた白い息が寒空の下に溶ける。


モノクロで解像度の低い写真の中でにっこりと微笑みながら、ピースサインをするシャロン。

十六歳の誕生日に二人で撮った写真だ。ショートカットにパーカーという姿の妹は、どこか中性的な雰囲気を漂わせている。

隣にいるはずのぼくはフラッシュに驚いて白目を剥いていたことだろうーーそれを見たシャロンに笑われたっけ。


そんな妹との何気ない日常を思い出して、大きくため息をつく。


シャロンは姿を消した。

何の特徴もない、どこにでもあるような地方都市のこの街で。


「妹を捜しているんです。この顔に見覚えはありませんか。どんな情報でもいいんです。何か知っていたら、この電話番号にーー」


ぼくは目の前を通り過ぎていく人たちにビラを差し出した。


けれど、街一番の繁華街を忙しなく移動する通行人たちは知らんぷりを決め込んでいるようだ。


手に取ってくれる人もこちらに顔を向ける人さえいない。無表情の顔で足早に歩き、立ち止まる様子もなく去っていくだけ。


ハア、とぼくは再びため息をついて、足下に置いた大量のビラの山を見た。


真冬の風に飛ばされないよう、用意したそれらをまとめて紐でくくってある。街灯がちらほらと点きはじめ、かじかんだぼくの手の感覚はほとんど無くなってきていた。


ぼくは焦っていたのだろう。


最初から覚悟を決めていたほうが良かったのかもしれない。いや、薄々は気づいていたのだ。


何も言わず帰ってこなかった時点で。


事件か事故に巻き込まれたのだ、と。

最悪の場合、シャロンはもうこの世界のどこにもいないのだ、と。


ブロンドだった地毛を黒に染めるほど目立つのが苦手な妹の友達の数ーーその見た目から同姓のファンは多かったがーーはそう多くない。

異性の話となればさっぱりだった。

彼氏の家にでも泊まっているのだろう、と友人が気を紛らわせてくれたけれど、そんなことはありえないのだから。


けれど、当時のぼくはそれでも妹が生きているという希望を捨てきれていなかった。



「妹を探しているんです。よろしくお願いします」


もう一度、通行人に向かってビラを差し出す。


今度は受け取ってくれる人がいた。


普段、すれ違う人たちの顔を気にするタイプではないけれど、誰もに無視され続けたなか手に取ってくれたこともあり、その老紳士のことが妙に視界から離れなかった。


奇妙な格好をしている、というのが第一印象だ。


日も沈みかけ、辺りは暗くなりはじめていたのに、サングラスをかけた老紳士は日傘をさしていた。黒のスーツを着ていたせいか、病的なほど白い肌が際立っていたのを覚えている。


色のない人々の群れの中で老紳士だけが浮き上がって見えて、いつの間にか雑踏へと消えていく。


いま思えば、それがぼくらの物語の始まりだったのかもしれない。


そして、「物語」はぼくの知らないところで勝手にシナリオを書き換えられていくのだろう。


ヴヴヴヴ。


振動と共に上着のポケットに入れていたスマートフォンの呼び出し音が鳴る。ぼくはそれを取り出し、画面の通知を確認した。


親友のダレンからだ。


『よお、ロッソ。そっちはどうだ』


通話ボタンを押すと、すぐにダレンの声が聞こえてきた。風の音で向こうも屋外にいるのがわかる。


「……全然だね。シャロンの目撃情報どころかビラももらってくれないよ」


『俺も。もう一週間が経つのな。流石に心配になってきたぜ』


この時点で、シャロンが行方不明になってから一週間が経過している。


ぼくが本気で心配していたのに、男の家にでも泊まっているんじゃないかと言ったのはこの男だ。もちろん、その後はシャロンを探すのを手伝ってくれているけれど。


『捜し方を変えるべきなんかね』


ダレンはため息混じりにそう呟く。


確かにその通りだった。


シャロンがいなくなった翌日から捜しはじめ、街中にビラを貼り、妹が通う高校にも聞き込みに行き、彼女の友人に居場所を聞いても、誰一人として知る者はいなかったからだ。


警察に相談しても無駄だっただろう。彼らは別の事件で忙しい。


『まあ、まずは腹ごしらえだ。朝からずっと立ちっぱなしで腹が減った。いつもの場所で落ち合おうぜ。お前も朝から何も食べてないだろ』


「わかったよ……」


『それじゃ、〈フロム・ダスク・ティル・ドーン〉で』


ダレンとの通話が切れて、その場でぼくは立ち尽くす。


初めから喪われていた希望を諦めていれば、ぼくは全てを無くさずに済んだのだろうか 。



2.


ぼくたちがよく利用していたダイナー〈フロム・ダスク・ティル・ドーン〉の営業時間は、名前の通りFrom夕方 Duskから Till夜明け Dawnまでだ。


開店直後のちらほらと客がいる店に入ると、ダレンはすでに席についていて、注文も終わらせていたようだった。ぼくの分まで済ませてくれたらしい。


ダレンはぼくに気づき、


「いつもので良かっただろ」と、席に座ったまま手を振る。


「うん。ありがとう」


そう言って、ぼくもダレンの正面に座った。

窓際の、通りを行き交う通行人たちや車を確認しやすい席で、配りきれなかったビラの余りを空いてる箇所に置かせてもらった。


こんな瞬間にも、ぼくはシャロンが見つかるのではないか、という淡い期待をせずにはいられない。


「いつもこの店に来ると思うんだが」


けれど、シャロンの話題から逸らすようにダレンは適当な話を始めていた。


「ダイナーってのはどこも深夜営業だ。なのに、なんであんな名前なんだ」


「さあね」


「確か、同じ名前の映画があったよな」


ぼくは適当に話を聞き流しながら、テーブルの上に置いてあったコーヒーを飲む。

ダレンが先に注文していたのだろう。すでに温くなっていた。味は、甘党のぼくがたっぷりのミルクと砂糖を入れてちょうどいいぐらいだ。


「絶対、ここのオーナーはあの映画が好きなはずだぜ」


と、ダレンはコーヒーをブラックの状態ですすった。


スプレーでかっちりと固めた髪型が特徴的なこの色黒な男とは五年ほどの付き合いがある。

同じアルバイト先の同僚で、仕事終わりに閉店間際のこの店でかなり早めの朝食をとっていたのだ。学の無いぼくたちの少ない時給の一時間分でもこの店は、サンドイッチとドリンク、それに、付け合わせまで組み合わせることができる。


「それで、どうやってシャロンを捜そう。二人で捜すのは無理があるってのはわかっているけど、誰も相手してくれないだろ」


「俺も分からん」


ダレンは肩をすくめて、


「人っていうのは見たいもんしか見ないからな。俺だってそうだ。興味を持たせさえすれば、人数を増やせるかもしれんが」


そこで、ぼくたちは考え込む。

ややあって、ポンッ、とダレンが手を叩いた。


「あれをカミングアウトするってのはどうだ。まずはお前に興味を持ってもらうんだよ」


「どういう意味だよ、それ」



「ほら、自分の妹のおっぱいにあるほくろの位置まで把握してるってなんというか……相当な変人フリーク、いや変態だよな」


「そりゃ、どうも」


褒めてねえよ、というツッコミを無視して自分のコーヒーに砂糖を足す。


ぼくは妹が大好きだった。


母と離婚した短気な父から逃げるようにシャロンを連れて家を出たのは、ダレンに出会う前だ。

シャロンを学校へ通わすため、ぼくは進学せず昼も夜も働いていた。


一緒に暮らしていても顔を合わせられるのはごく僅かで、ぼくは会えば必ずシャロンに抱きついていたのを思い出す。


別に変な意味があったわけじゃない。


まだ両親の仲がよかった頃からぼくたち兄妹はいつも一緒にいて、その時の癖が最近になるまで抜けなかったのだ。


ダレンに指摘されて初めて気づいた。シャロンは笑っていたけれど、それをどう思っていたのかはわからない。


シャロンが消えた原因は他ならぬぼく自身だったのだろうか。


「お前のことを知ってる俺が引いたぐらいだ。普通の人のならドン引き確定だ」


ダレンはいたずらっ子ぽく笑ってみせる。いかつい見た目のわりに、その顔は結構あどけない。


「それじゃあ駄目じゃないか」


そう言いつつ、ぼくは最早コーヒーと呼べなくなった茶色い液体を飲み干す。


と、ウエイトレスが、ダレンが注文していた料理を持ってきて、それらをテーブルの上に置いていく。ホットサンドにフライドポテト。ダレンは、ハンバーガーにオムレツだった。


「でも、まあ、確かに心配だよな。そのうち、帰ってくるにしろ、連絡ぐらいするだろうし」


早速、ハンバーガーをほお張りながら、ダレンは言った。


「何か理由があるんだよ、きっと」


「理由か。なら、覚悟しておけよ」


「……覚悟」


思わず、生唾を飲み込む。ポテトを摘まんでいた手の動きが止まる。


なぜか、ダレンはにっこりと笑って、


「彼氏が出来ましたってな」と、ウィンクした。


「冗談はよせよ」


ふてくされたぼくはダレンを睨みながらも、内心、ホッとしていた。


暗くなりがちなシャロンの話題に冗談を言って気を紛らわせてくれるのはありがたい。たぶん、ぼくが正気でいられたのはダレンがいたからだろう。


とはいえ、ダレンにシャロンを会わせたことはなかった。いい奴だが、チャラ過ぎる。

可愛い女の子を見つけると、すぐに声をかける手合い。それで付き合った女性が何人かいるのだ、ダレンは。


突然、親友がお兄さんなんて呼び始めたらたまったもんじゃない。


だから、ぼくはシャロンを紹介したことがない。

いつも「彼女」のことを話すので、何度か会ってみたいと言ったことはあるが。


それなのに、妹を探してくれたのだ。


ダレンの生活も大変なのは知っていたけれど、仕事を休んでまで、ぼくを手伝ってくれたのは今も感謝している。


「なあ、そんな顔をすんなよ」


と、言ったダレンはまだにやついていたが、視線が明後日の方向へと泳いでいって、その顔が次第に曇っていく。


「また例の殺人鬼が人を殺したみたいだ」


ぼくもつられて、視線の先を確認する。

カウンターの天井付近にたて付けられた棚にはテレビが置いてあった。


ちょうど画面の中でニュースキャスターが、町の住民たちを震え上がらせた連続殺人犯の新しい被害者が見つかったことを告げているところだ。


『今朝未明、頭部が切断された遺体が発見されました。遺体の身元は特定できず、十代から二十代の女性と思われ、警察はーー』


「エド・ゲイン。チャールズ・マンソン。みんな、下卑た好奇心を刺激してくれる、ポップでキャッチーなゴシップが好きだよな。知ってるか。それらの「物語」に影響されたショボい映画が、今も毎年のように作られ続けているんだぜ」


皮肉っぽくダレンは言う。


実際、店にいた誰もがテレビの小さな画面に夢中になっている。ウェイトレスも自分の仕事を忘れて棒立ちになって、厨房にいたコックさえもカウンターまで出てきていた。


スナッチャー。


それが、町中の人間が注目を浴びせた存在の名だった。


被害者たちの身体の一部を奪うのが特徴で、二ヶ月ほど前に最初の遺体が発見され、その次の月にもう一人が殺されている。二人とも女性だ。

ニュースによれば、一人は片手を失っていて、二人目は両足を取られていたらしい。普通、すでに埋葬されているはずだけれど、彼女たちはまだ死体安置所で保管されているようだった。


他の州でも似たような事件がいくつか発生していたから、それと同じ犯人よるものだという者もいれば、全く別の人物だという者もいる。

とはいえ、警察は未だに容疑者さえ見つけられていない。


「今、この町で一番の有名人だよ、スナッチャーは」


その裏で、シャロンはひっそりと行方不明になっている。


「あっ、そうだ」

パチンッと、ダレンは指を鳴らした。


「死体安置所に今夜、入ってみるってのはどうだ」


「……死体安置所モルグに」


「そう、モルグだよ。夜中には遺体が運びこまれているはずだろ。もし、それがシャロンじゃないなら、スナッチャーには殺されていないってことになる」


ぼくは無言で頷いて、残っていたサンドイッチとフライドポテトを平らげた。


いつの間にか、ダレンはオムレツを食べ終えていて、白い歯を見せる。


「俺が言ったとおりなら、今度メシでも奢れよ」


3.


どうして、こうなったのか。


ほんの数十分前まで、ぼくたちは冗談を言ったり、下らない会話をしていたはずだ。


「あ……あ、あああ……」


それなのに今、情けない声を上げ、ぼくはその場で突っ立っているだけしかできなかった。


目の前でダレンが殺されている。


スナッチャーに殺されたはずの二人の犠牲者たちの手によって。


片腕をもぎ取られた少女と両足を切り取られた女性が、ダレンの身体にまとわりついて、その逞しい首に噛み付き、真っ赤な血を滴らせながら健康的な肉を貪っている。


「ロ、ロッソ……助けて……」


徐々に光を失っていくダレンの瞳がぼくを捉えた。救いを求め、手を伸ばすが、それさえも犠牲者の一人ーー膝から上しか残っていない女性のほうだーーが骨付き肉のようにむしゃぶりついている。


けれど、ぼくは怯えて息を殺すことしかできなかった。


最低な奴だなと思う。


必死で支えてくれた親友を見捨て、その屍体を利用するなんて。


あの日、あの時、あの場所で、あの提案を断ってさえいればダレンはまだ生きていたのだろうか。


早めの夕食をダイナーで終えた後、一度別れてから自宅で仮眠を取って、真夜中にぼくたちは再び合流したのだ。


場所は、警察署の隣に建てられた死体安置所モルグ


警察署は街の中心部から少し離れた繁華街とは正反対の位置にある。自宅からも距離があるので、ぼくはダレンが運転する古い日本車に乗せてもらった。


「深夜、モルグに忍び込む。いやぁ、ぞっとしないね」


「なんで楽しそうなんだよ……」


ぼくは周囲を警戒しながら、ダレンがピッキングを終えるのを待った。どうして、そんな技術スキルを持っているかはあえて聞かないでおく。


「ちゃんと見張っておけ」


シャロンに対しての不安と目の前で起きている行為に対して緊張がごちゃ混ぜになって、実はこの辺りはよく覚えていない。


生まれて初めての犯罪行為を目にしているのだから。


「サツに見つかると厄介だ」


ドアの前でしゃがみこんだダレンが言った。

口で懐中電灯をくわえて、両手に持った針金か何かを器用に鍵穴の中で動かしている。


「警察の目の前で不法浸入とはね。シャロンのためとはいえ、どうかしてるよ」


と、ガチャ、という音がしてドアが開いた。


「レディ・ファースト」


ダレンが奥を手で示し、そこには真っ暗な空間が広がっている。


「誰がレディだよ」


懐中電灯で照らしながら、ぼくは闇の中へ一歩踏み出す。正確には真っ暗闇ではなかった。

奥のほうで非常灯がぼうっと緑色の光を放ち、ぼんやりとだけれど受付全体の輪郭が把握できる。不気味な静寂がモルグの中を満たしているだけ。


「モルグって言葉はフランス語が由来らしいな。で、その昔パリではそれが人気の観光名所だったんだと」


どうでもいいうんちくを垂れ流すのは後ろからついてくるダレンだ。


「ただ生きてるだけじゃ見向きもしないくせに、ショッキングな死に方をすりゃ、行列に並んでまでその姿を見たがったそうだ。悪趣味だよな。ま、そう言う俺も大概だが」


「……人間ってみんながそう思うほど良いもんじゃないのかもね」


「かもな。俺も周りの反応は気に食わんが、スナッチャーについて色々と噂を調べるぐらいだ」


ダレンは申し訳なさそうに肩をすくめて、


「人ってのは、安全な場所で後ろめたいものを見るのが好きなんだよ」


ぼくたちは受付を抜けて細長い廊下を進んでいく。一番奥で輝く非常灯が妙に明るく感じた。


「それで、俺なりに犯人について推理してみた」


「ネットの噂をもとにしてか。頼りないホームズだね」


「まあ、聞いてくれよ、ワトスン君ーー犯人の目撃情報が未だにないのは、見つからないじゃなくて見つけられないからだ。つまり、スナッチャーは地上にはいない。下水道を使って街の地下を移動してるんだよ」


「ふーん」


スナッチャーにぼくは興味がなかったので、どや顔のダレンを無視して歩き続ける。


気がつくと、廊下の左右に二つの部屋があった。懐中電灯で周囲を照す。解剖室のようだった。


そこで、ダレンとは別れた。廊下はまだ先に続いている。


「じゃ、俺は奥を探すわ。サツに気づかれる前に終わらせたいだろ」


最後の会話になるとは知らずに。


ああ、とぼくは頷いて一つ目の部屋の中を調べた。真っ暗な部屋の真ん中には二つの解剖台があって、その周囲には様々な医療用の器具が置かれてある。


そして、シャロンの遺体を見つけた。

頭部を切断された身元不明な少女の遺体。


解剖台の一つに全裸のままで乗せられたままだったのだ。ぼくは慌てて駆け寄る。


見間違いじゃない。


左の乳房にある小さなほくろも、華奢な肩も、ふっくらとした太ももも、キュッとしたくびれも、全てシャロンのものだ。顔がなくてもわかる。


なぜ、という言葉が脳裏に浮かぶ。


なぜ、シャロンは殺さなければいけなかったのか。なぜ、スナッチャーは殺す必要があったのか。


なぜ、なぜ、なぜ。


急激に現実感を失っていき、スナッチャーのことしか考えられなくなった。目の前の光景をすぐには受け入れない。


ダレンの悲鳴が聞こえたのはその数分後のことだ。


「う、うわぁぁっ」


ぼくはその声で我を取り戻し、抜け殻みたいにとぼとぼした歩みで声が聞こえた方へ向かう。


着いた時にはすでに遅かった。


ダレンは殺されていた。ぼくの存在に気づいた動く死体たちが、今度はぼくを襲おうとゆっくりした動きで歩み寄り、あるいは這い寄ってきている。


あまりにも現実離れした光景に咄嗟の判断が出来ない。自暴自棄になっていたぼくは、このまま死んでいいとさえ思っていた。


けれど、次の瞬間には死人たちの首が二つ転がっている。


死体を保管する冷凍庫が並ぶ部屋の真ん中で、いつの間にか、黒い影が立っていたのだ。


それは、病的なほど白かったあの老紳士だった。

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