第6話 シュガースポットバナナ
今日の朝ごはんはバナナ、食パン半分、野菜ジュース、牛乳。
これがはる坊の基本的朝ごはんスタイル。バナナと野菜ジュースは野菜を食べないはる坊にとって貴重な栄養素。
食洗機の中の皿を棚に片付けながら、パンを焼き始めたりしていたら、川平慈英のコレナンデ商会を見てたはずのはる坊がやってきた。ゲート越しに「ちゃいじゅーちゅ?ちゃいじゅーちゅ?(野菜ジュースをぼくによこせ)」と連呼。昔は牛乳が飲み物カースト1位だったのに、美味しいモノおぼえやがって。こぼされたくないので、ストローマグに野菜ジュースを入れてわたす。はる坊、キャッキャと喜び、マグを持ってコレナンデ商会に戻る。
バナナ、食パン、はちみつ、はちみつを塗るナイフ、牛乳、野菜ジュース、コップをテーブルにセット。野菜ジュースをメインとしながらも、突然牛乳のリクエストがくるので牛乳も出しておく。
はる坊の椅子の下にこぼされても大丈夫なように広告の紙ペラをしいていたら、はる坊が「あっち、あっち」とバナナを指さしていた。ここにバナナは2種類。シュガースポットが少しついた1本バナナと昨日買ったばかりのきれいなバナナ5本。
「バナナ食べようねー。古い方から食べようね、しかもこっちのほうが甘いよー。」
「のー。あっち、あっち!(ちがう。あっちのきれいなバナナをよこせ)」
え…、齢1歳のくせにバナナを選り好むだと!?けしからんよー!そんな真っ黒でもないし!
主張に折れてけっきょくきれいなバナナを食べさせてあげた。実は私の旦那さんはシュガースポットバナナを絶対食べない人。その姿を見て真似したのか?だとしたら悪い影響!!(昔はシュガースポットバナナを拒否する旦那さんに腹がたったけど最近は、そーか、ならいいでーす私が食べまーす、という気持ち。さらに私は、皮を向いて真っ白な中身だけを提供する技も覚えた。)
はる坊、ご機嫌でバナナを食べた。食パンははちみつで食べたり、牛乳にちゃぷちゃぷディップしたりして楽しんだ。
その後、旦那さんにはる坊がシュガースポットバナナを嫌がった話をすると、
「シュガースポットのバナナ美味しくないもんね〜」
仲間を得て喜ぶ悪い顔。
君たち、つべこべ言わずにだしたもん食べなさいよ!
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