第15ウマっ!
(独特の機械音やレバー音、ジャラジャラとコインの音)
「(あ!当たった!GOGOらんぷが光ってるー!でもわたしゃ、図柄を揃えるの出来んのやー。店員も昔は呼べば揃えてくれたのに…。今は完全シカト。このまま何十回転自分で回せば偶然たまたま揃ってくれるんやが…。はあー、残りのコインも少ないし…。また千円入れなああかんのかい。あ!もうお金がない!!どうしよー!!助けてください!!!!)」
パチンコ屋さんのスロット―コーナーにツインテールの頭にサングラスを乗っけたかわいい女の子が。ロリポップキャンディーをカコカコ鳴らす女の子は、困っているおばあさんのところへ。
「おねえさん。あていが揃えてあげるからその代わり、ジュース奢ってっすなあ」
「(ん?揃えてくれる?けどジュースを奢れとは…)そなのいらん!年寄りを馬鹿にしてんのか!?」
「じゃあ、いいっすよ。でも130円(ホールのジュースは高いのら!!)と一枚20円のコインを考えると…、どうなんすかねえーっすなあねん」
そのまま立ち去ろうとするツインテールの頭にサングラスを乗っけたかわいい女の子におばあさんが急いで言う。
「分かっただ!その代わり、一回で揃えるだよ!失敗したらおめえの自腹でコイン買い足しじゃぞ!!(ふふふ…、コインはもう残り3枚だべ。これで揃えても一回に3枚使うから結局7を揃えても残りコインは0枚だべ。ボーナスを消化するのにコインが必要だべさ。ふはははは)」
そして残り3枚のコインを手渡されたツインテールの頭にサングラスを乗っけたかわいい女の子がロリポップキャンディーをカコカコ鳴らし、にやりと笑う。そして
「ほないこか。一枚掛けで(コイン一枚を投入)、回すっすなあ。えい、やー、たー。(777)ビッグっすなあ。そして残り二枚を投入っすねんなあ。ほい、あとは自分で回すっすねん。報酬のジュースは冷たいコーンポタージュがビシソワースでいいっすなあねん」
「目押しウマっ!!(あれ?1枚で揃うの?まあ、ええわー。ビッグじゃー)」
☆本日のウマっ!『目押し』☆
今のスロットは一枚掛けも出来るっすなあねん。ノーマル機(純粋に大当たりのみでコインを増やすタイプ)の一枚掛けは基本すよねん。それにスロットには4.1秒の「ウエイト機能」(素早く回しても一回の回転の間には4.1秒の待ち時間が生じるのっす)があるので、初心者は時間をかけてでも普段から左リールの黒いバー狙いを心掛けるっすなあねん。今の台は基本『左リールバー狙い』から子役も判別できるので、子役取りこぼしもそれで防げるっすねん。三枚掛けで七枚役や十五枚役を揃えたらそれぞれ四枚で八十円、十五枚で三百円の違いがあるっすよ。それが一日単位、月単位、年単位で見るとちりつもも馬鹿に出来ねえっすなあねん。あ、換金率の違いはあるよっすなあ。
~祭りのあと~
「おめえさ、目押しうまいねー。あたしゃもう年やから7もバーも見えんのや」
「それは違うっすなあ。ちゃんと『見ようと』してないだけっす。誰でも練習すれば見ることは出来るっすよねん。ぱちぱち瞬きしてみるっす」
「あ!かろうじてなんか見える!」
「あとは『黒い塊(バー)』と『赤い塊(7)』は横にはみ出てるからそれを見るっすなあ」
「あ!ホントや!デカいのが横にはみ出てるわ!」
「小さなことからコツコツとっすなあ。じゃあ、ジュースはコイン7枚やから7枚貰うっすよー」
「(あ、忘れてると思ったのにー)ああ、約束じゃったな。ほれ」
(そしてそのコインを持って隣の『ビッグ5回バケ15回:回転数3215』の台に座り、一回転でゴーゴーランプを光らせるツインテールの頭にサングラスを乗っけたかわいい女の子。ロリポップキャンディーをカコカコ鳴らす女の子がお座り一発。
「ウマっ!!引きつよ!!」
「店員さんに見つかるとホールによっては没収されるっすなあ。コインの共有はハウスルールに従うっす」
ツインテールの頭にサングラスを乗っけたかわいい女の子。ロリポップキャンディーをカコカコ鳴らす女の子の目押しは「ウマっ!」
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