またね。

第1話

「青春なんていらない」

確かに君はそう言った。

そうは言ってもやっぱり若いって何かと良いことだと思うよ。僕も年とってないからわからないけど…、ほら肌のハリとか全然違うって言うし。

だって早く大人になりたいもの。そういうふうに君は続ける。

じゃあ、いらないなら君が大人になるまでの青春僕がもらっていい？

僕は勇気を振り絞って君に告白した。

あれから何年経ったかな今でも僕らの青春は続いている。

彼女が大人になってからも僕らの関係は続いた。まさかここまで続くとは。

色々なことがあったけど、どれも良い思い出だ。

この楽しい青春をいつまでも続けたかったけど、残念ながら僕が先に旅立つ時がきたようだ。僕はやっぱり大人にはなりたくなかったなぁ。ほら、若い時なんて寿命とか考えずに君と過ごせる時間がいっぱいあったから。長い青春ごっこに付き合ってくれてありがとう。

また会えるといいな。

「おやすみ。

　青春もなかなか楽しかったよ

　今度は私が君の青春貰いに行くね」