第49話
日曜日も朝38.4℃で,
徐々に下がって,
お昼前には,普通に動いてた.
寒くなったから,
冬服着るべって用意して,
かけといた.
月曜日.
朝,普通に起きて,
36.3℃じゃん,余裕って思って,
冬服持って,
袖通した所で…
何だか制服が鉄板だった.
重たくて,
苦しくて,
中世の騎士って,
こんな感じで鎧を
身にまとってたんじゃねぇかって.
やばい.
何だか今日,
制服着られねぇわ.
初めて.
いやいや,
俺,
今日は部活辞めるって出すって決めてるし.
行かんといかんのよ.
そう.
そうだけど…
何か,詰襟脱いでかけて,
白いパーカー着なおして,
ジーパン履いた.
んでもって,
今までいたって分かるベッドに,
また入りなおして,
俺,ここにおって寝てたんよなって
残ったぬくもりを感じながら,
泥のように眠った.
結構寝たかなって思ったけど,
そんなに時間経ってなくて,
宅電鳴ってんなぁって.
学校からか,
母さんからか,
どっちにしろ
出たら面倒な事が分かってたから,
放置.
時々,
スマホも鳴ってて,
何か鬼のように通知分かって,
こっちは,
きっと…
学校じゃない.
誰か分かるような気がしたけど,
どうでもいいやって思って,
また寝た.
インターホン…
鳴った気がした.
これも,放置でいいや.
すげぇけたたましく鳴ってる.
ピンポンめっちゃ鳴ってて,
名前呼ばれてる気がした…
いや…
これ,確実に呼ばれてるわ.
近所迷惑.
近所というよりも…
もう俺に迷惑かかってるわ.
ベッドに座りなおして,
ボンヤリしても,
状況変わりないので…
出た.
「静かにしたげて.」
出ると,案の定ハヤトだった.
「大丈夫か.」
心配げに見てくるハヤトに
何と返せばよいのだろう.
「わりぃ.
元気は元気よ.」
「心配した.
連絡つかんって聞いたから.
スマホも応答ないし.
既読すらつかんし.」
普通に,ハヤトがマシンガンで,
あまり気にしてなったけど,
後ろにリョウやサクラが見えた.
「珍しい組み合わせで…」
声掛けると,
「動いてて良かった.
本当に心配してたよ.」
ってリョウが言った.
「無断で休むなんて中学の時も無かったから…
大丈夫かしらって思って.」
サクラも言った.
いや,
中学の時は,そうかしらんけど,
高校になって同じとは限らんでしょ…
とか思った.
けど,言わなかった.
「あー…
わざわざありがと.
明日は行くから.
行けるから.
皆,帰れるの?
こっから.」
銘々,大丈夫的な事を言ってたので,
大丈夫なんだろうなって思った.
ハヤトもサクラも中学一緒だったから,
まぁ家この辺だろうし.
リョウが帰れるって言ってるから,
まぁいい.遠くまで悪かったな.
塾間に合うか…月曜は休みか.
多分,
大丈夫じゃないのは俺だけ.
明日は,ウキウキ冬服着て,
学校行かなくちゃだ.
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