蛮人日記２０２１

５月１日・２日・３日

　眼が覚めた。布団を出て、顔を洗った。水を足しざまに、電気ケトルの作動レバーを下げた。沸騰後、即席コーヒーを淹れた。手作りチョコドーナツを食べながら、熱いやつを飲んだ。窓越しに晴天が展開していた。

　食後、露台に寝具類を移した。耳障りな笑い声が一帯に響いた。吸血妖怪ダイモンのそれであった。まるで、版図を睥睨する帝王みたいに、ダイモンが我が町の上空を自由自在に飛び回っていた。畜生！科〇隊はいったい何をやっているんだ！心中で毒づきながら、俺は部屋に戻った。ほとんどウソである。

　二杯目を飲みながら、世界樹の続きをやった。地下５３階まで駒を進めたが、各員の疲労激しく、これ以上の冒険は困難と判断した。脱出道具を使って、地上に撤退した。逃げるのも兵法のひとつ…ということにしておこう。

☖デルダーンＶ〔フーライ〕レベル２３・ＨＰ２０５／武器：レイピア＋６

☖クラバースＰ〔フーライ〕レベル２３・ＨＰ２０５／マクアフティル＋３

☖レイヤースＤ〔メディック〕レベル２４・ＨＰ１５０／ヴォルカニック＋３

☖ロクローンＱ〔ルーンマスター〕レベル22・ＨＰ121／ボーンステッキ＋４

　玄関のカギをかけてから、部屋を離れた。ラジオの野球中継(中日対巨人)を聴きながら、歩行を続けた。貸しＤＶＤ屋に行き、借りていたものを返した。帰途、居酒屋に寄り、テイクアウト商品を三つ買った。千円札でお釣りが来た。道中、雨がぱらつき始めた。舌打ちを打ちざまに、アパートまで走った。

♞今宵の酒はトリスクラシックの「ウィルキンソン タンサン」割り。酒肴は鯛のあら煮と魚皮の揚げ物、おろしポン酢。飯はたけのこごはん。

　食後、歯を磨いた。居室に戻り、ポータブルの電源を入れた。自動的に『軍用列車』の再生が始まる。チャールズ・ブロンソン主演の異色活劇。列車の中と外が物語の舞台として、巧みに使われている。移動式ステージというわけ。観ている内に、こちらも同車に乗っているような気分になる。ブロンソンの体を張ったアクションが見物である。車上で展開される格闘場面は圧巻の迫力。

　次の日(今日だよ)は「朝の８時」に眼が覚めた。洗顔後、下駄を鳴らしながら、あかなめ食堂に向かった。暖簾をくぐると、先客の姿が見えた。等身大のフジ隊員と子分役が定着してきたカネゴンとブースカであった。空いている椅子に座り、卵焼き定食を頼んだ。亭主が「オマケです」と云って、炙り明太子を付けてくれた。まったくありがたいことである。これが夢想でなければ。

　沸き立ての湯で、即席コーヒー(ブロンドロースト)を淹れた。手作りドーナツを齧りながら、熱いやつ飲んだ。居室に二杯目を運んだ。愛機起動。エキサイトを呼び出し、新しい草小説を書き始めた。題名は『ソードマン対キメラマン』に決めた。例のごとく、どういう結末を迎えるのかは、俺にもわからぬ。

　施錠後、アパートを離れた。午前中は荒れ模様だったが、午後になって、天気が回復した。ラジオの野球中継(横浜スタジアムの試合)を聴きながら、歩行を続けた。貸しＤＶＤ屋に足を進め、借りていたものを返した。帰途、弁当屋に寄り、商品を二つ買った。家に戻り、体温を測った。画面に「３６・０」が表示された。腰に吊るした歩数計は「７２３５」を刻んでいた。

♞今宵の酒は「知多」の水割り。酒肴は冷奴。飯は竜田揚げ弁当とおにぎり。

　ポータブルプレーヤーの電源を入れた。自動的に『影の軍団』の再生が始まる。第２１話『潜伏！蛇の穴』を観る。西村晃登場篇。墓守の老人の役だが、怪演妙演で鳴らす西村氏が扮しているからには、只者(ただもん)じゃないだろうと思っていたら、やっぱりそうだった。まったく面白い俳優さんである。

　今日の朝が来た。枕時計が「８時半」を示していた。身支度を整えてから、自室を離れた。一週間分の衣類を担いで、コインランドリーへ向った。祝日の店内はガラガラに空いていた。ドラム洗浄をやってから、担いできたものを放り込んだ。洗剤は機械が投入してくれるので、自分で撒き散らす必要はない。

　部屋に戻った。テープに録音した『オンザレディオ』を聴きながら、脱水ものをバルコニーの物干し竿に吊るした。台所に行き、電気ケトルに水を足した。沸騰後、即席コーヒーを淹れた。チョコクロワッサンを食べながら、熱いやつを飲んだ。二杯目を飲みながら、世界樹の続き。特殊ダンジョン「不思議ノ樹海」に潜り込んだ。地下１０階に達したところで、冒険を中断した。

☖デルダーンＶ〔フーライ〕レベル１３・ＨＰ１４１／武器：ウォーピック

☖クラバースＰ〔フーライ〕レベル１３・ＨＰ１３４／ブロードソード＋２

☖レイヤースＤ〔メディック〕レベル１２・ＨＰ９０／武器：ワンド

☖ロクローンＱ〔ルーンマスター〕レベル１１・ＨＰ７０／武器：ワンド

　シャットダウン確認後、外出した。中華料理屋に行ってみると、扉の表面に「休業のお知らせ」が貼られていた。重点措置の期間中は商売が難しいという判断だろう。別の店に行き、テイクアウト商品を二つ注文した。帰宅後、吊るしものを屋内に取り込んだ。湯を沸かし、本日最後のコーヒーを淹れた。

♞今宵の酒は「知多」の軟水割り。肴は烏賊の空揚げ。飯はハンバーグ弁当。