第七話
7:
「あ」
あった、迷子センター。
手に持ったパンフレットの地図の通りに来てみて、ちゃんと迷子センターがあった。
ちゃんと人も居る。
兄を呼んでもらおう。
「燕さん!」
背後から、秦太郎さんの声がした。
「秦太郎さん、番太さんも源之助さんも……」
三人が目の前まで駆け寄ってきて、
「居なくなったって、龍之介のヤツから聞いたんで……」
肩で息をしている様子を見ると、ここまで走ってきた様子。
「おにいはどこ行ったの? いつまでたっても戻ってこないし」
「それが……」
秦太郎さんの背後に居た源之助さんが、
「姐さんを探して、どっか行っちまいやした」
「あー……」
頭が下がる。
「なにやってんだか」
「とりあえず、呼びましょうか?」
迷子センターの入り口を指すと、秦太郎さん番太さん源之助さんも頷いた。
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