第7話 もう一つの、斜陽族

 こんばんは、リノベ和香です。早いもので、もう5月のGW。 カクヨムの公式レビューの企画に参加する為に、書き始めたこのエッセイもようやく募集要項の8000字が、間近になってきました。 何しろ、始めたのが4月24日だったので、かなりのピッチをあげて書いてきましたが、これも更新の度にレスポンスを返してくれる読者の方々のおかげです。 言わば、読んで頂きコメントをくれる読者様は、ジムなどでキツいトレーニングにも、はっぱをかけて励ましてくれるジムトレーナーの様なもの。とても嬉しく思います。


 さて、今回のテーマである斜陽というのは、沈みゆく夕日の如く衰退しているものについて書きたいと思います。

 

 成人してからはや20数年、私には、どうしても辞められない嗜好品があります。

 それは煙草です。 最近は、電子煙草がブームの中どうしてもあの、火を灯す一服がやめられない(涙)

 そんなにしょっちゅう吸う訳ではないのですが、大体一日4〜5本位吸っています。

 

 仕事をする前とか、食後、考え事やぼーーっとする時、呼吸する様に口からだす白い煙には、何となくですが自分の心象が物質化してる様に思えるのです。(エクトプラズムに近い?感じでしょうか。)

 

 最近は、健康思考で、マナーの向上化も謳ってますます肩身が狭く、都内などに出かけた際には、煙草を吸いたいが為に喫茶店に入るという始末です…。

 

 このような傾向になったのは、煙草の煙が非喫煙者への身体の弊害や、煙の匂いへの嫌悪感、歩き煙草やポイ捨てなど、著しいマナー違反などが蓄積された結果なので、仕方ないは思いますが、淋しく思う今日この頃。


 と、いうのもあの喫煙者が集うスペースでのちょっとした会話が、好きなせいもあります。 例えば、

"すみません、火貸してくれませんか?"

と言えば大概の方は、

"どーぞ"

とライターを貸してくれます。返す時に

"ありがとうございます"

で、少なくとも一往復半、喫煙場所が例えば空港なら

"出張ですか?"

とか。駅のホームなら、

"最近、吸える場所少なくなりましたね"

など、何でもない会話が出来るんですよね。 

 普段は、人見知りなんですが、こういう時は普通に喋りかけたりする、オバハンだったりします。

何故ならこの何でもない会話は、どんなに楽しくなろうが、気まずくなろうが、それは煙草の消し時を決める事によって、終わらせる事が、できるからです。


 煙草を灰皿で消して、

"それでは(軽く会釈)"

で、終わらせる事が出来る会話ってなかなかないでしょう。それも、見ず知らずの出会ったばかりの人と。

もしかしたら、お勧めの情報を聞けるかもしれないし、10分もたてば、忘れてしまう何でもない会話かもしれない。

 最近は、SNSの多様化もあり文字での会話でさえも、トラブルの火種になりかねないのに、こんなにも、シンプルで後腐れのない会話が出来る事って、貴重だと思うんですよね。皆さん、いかがでしょう?


 別に、喫煙者を迎合してほしい訳ではありませんが、私が辞められない理由をすこーし言い訳がましく、書いてみました。

 

 


 


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