第19篇DAYS IN HEAVEN

ブレスレットをあげたのさ

綺麗なやつをね

とびっきりなやつだ

喜んでくれたのかは分からない


音楽が流れている

車が行き交っている

俺はただ時を忘れている

ただのハンバーガー屋の出来事だ

本当に時を忘れていた


気にはしてたよ

やっぱりね

でも俺は嬉しかった

生きてて良かったと思った


でもよく分からなかった

どう思われているのか

何気ない仕草が気になる

でも俺は見守っているだけだった

手も触れなかった


それでいいと思った

無理はしたくなかった

そういうもんだろ実際

本気ならね

傷つけたくはなかった


音楽が流れていた

せつない曲だった

涙がこぼれそうになる

でも涙は出なかった

分かるような気もする


ラブストーリーかかっていた

二人が見つめ合う

思わず目を背けたくなる

でも背けなかった

ただ口が閉じていた


天国の日々を味わっていた

毎日が楽園

たったの四日だった

そういういうもんだと思った

しょうがないと思った


今は見えない

幻だったかのよう

今は見えない

何処に消えてしまったんだろう


長い髪の似合う娘さ

ちょっとはにかみ屋で

そんなに目立たないけど

綺麗な娘だ


1990(H2)4/23(火)

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