第17篇DECEMBER HARD RAIN

シャンペンの一滴でも落とせば


君は極上の夜が訪れるとでも思ってるの


未来の予測なんかできたら


人生は味気ないだろうね


宝くじもいらない


タイムマシンもいらない


僕は何が欲しいんだろう


なんかこれといって候補がない


自分の欲望のリストでも作ろうか……


世界一周?


宇宙一周?


残念ながらどちらも興味なし


家でDVDでも観てる方が楽しい


もちろん君と過ごす夜も特別さ


君はわがままでもなく


煙草を吸うわけでもない


ただ少し夢見がちだね


2次元に答えを求めてるところがある


たまには太陽を浴びて


遊歩道を歩いて行こう


何か探しているものが見つかるかもよ


お酒は楽しくなる程度にしとこう


お酒は味で飲まず、雰囲気で飲もう


何事も節度を持ちたいね


そういう自分もその点怪しいところはある


とことんダメ男だと思うこともままにある


とりあえずまだシャンペンが半分残ってるんだ


多分君も同じことを考えてると思うんだ


11月の夜は冷えあがる


おまけに天気も優れない


あったかいコーヒーでも飲もうか……


シャンペンは諦めようか


君の瞳を覗き込んでもわからないけど


夜通し仲間と群れて孤独を癒すタイプじゃない


もう少し抱きしめてほしい


その小さな体で抱きしめてほしい


寒い11月の夜はひたすらそう願う


やがて来る12月の嵐


はなればなれにならないように


しっかり体をすり寄せよう


昇る朝陽を2人で歓迎しよう


はじまりもおわりもない


君の美しい横顔を見てるだけで


僕は至福のときを実感するのさ


今この瞬間にね


2013(H25)11/12(火)

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