第266話 みんなのたたかい10
「そして、何よりも、六年一組の児童は、佐藤君の為に全員で抗議するなんて、将来が楽しみだな。伊藤先生……
こんなすばらしいクラスにしたのはあなただって事だからね。これはもっと誇っていい事だよ。大したものだ。
立派立派」
校長先生はウインクをして私に微笑んでくれた。
「……校長先生……
ありがとうございます。聞いていいですか?」
私は恥ずかしいけどなかなか気持ちが切り替えられなくて、泣きながら聞いた。
「なんだね?」
「校長先生のお名前は?」
私の様子からどんな質問が来るのか身構えていたと思われる先生は、驚いたように目を見開くと、豪快に笑い出し、
「矢島です。 伊藤先生、今後ともよろしくお願いしますよ」
そう言って、笑っていた。
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