第209話 何故?
俺も随分残酷なことを聞いたもんだ。こんな夜中に、ここに住んでいるはずも無いレイアさんが一人歩いている時点で察してあげるべきなのに、俺ははっきりと口に出してもらいたかったんだと思う。
……辞めたよ、って……
たまたま通りかかったんだ、って……
部屋がこのそばで、もうすぐ引っ越すんだ、って……
俺はバカだ。
俺は聞いてしまった。
「レイアさん……もしかして、まだ働いているんですか?」
「え?……」
一度会わせた目をまた逸らして、俯いた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます