第104話 リリィさんの不登校2

「リリィさんは俺と一緒に釣りするの飽きちゃったの?」


「………………」


「一緒に水族館行くの飽きた?」


「………………」


「せっかく、仲良しになれたと思ったのに寂しいね……」


「………………」


俺の背中には彼女の背中があって、それは時折、不規則に動いて、風のせいで音は、声は聞こえないけれど、彼女が泣いているのだと俺は思った。俺が立ち上がって後ろを振り返ると、背中を丸めて、膝あたりで顔を埋め俺に見えない様にしているリリィさんの細い背中が不規則に揺れていた。


俺はその背中を見て決心した。

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