お雑煮お鍋はごちそう

新年になって10日くらいたって、初めて一緒に勤務する人がいた。


「あけましておめでとうございます。」

「……言われてしまいましたか。 旧正月くらいまで言わないで旧正月になったらあけましておめでとうございますっていうつもりだったのに言われてしまいましたね。」


ええ。わかっています。 私、大分意地悪です(笑)





さて、売り場はもう恵方巻のポップが出ています。

まだ新年始まって10日もたっていないのに……ま、でもハロウィン終わったらすぐクリスマスだったしそんなもんか。

それにしても気が早い。





「漬物沢庵ってどこにありますか?」


今回も市乳を出していたところにお客様からのお問い合わせ。

市乳とは逆の入り口側にあります。


「反対側の入り口付近ですね。 ご案内いたします。」


場所的にレジに並んでいる人の間を通らないといけないルートになります。


「お客様、前を失礼いたします。」


レジの列を横切りながら漬物沢庵の場所までご案内。


「お漬物、沢庵などはこちらにございます。 ごゆっくりどうぞ。」


はい、ご案内完了です。





「昔ながらのこんにゃく。 袋から水が漏れているので交換してください。」


レジの斎藤さんからインカム発信。


「橋口対応しまーす」


橋口さんが対応してくれるようです。

その時バックヤードにいた私は、他の品出しスタッフとこんなお話を。


「昔ながらのこんにゃくって、あの大量に水が入っているピンポン玉みたいなやつですかね。」

「そうそう。 あのあまり売れないやつ」


スタッフ同士の認識はあっているようです(笑)





「年末年始、おせちにお雑煮、焼き肉やお鍋などごちそう続きで、手軽に食べられるものが欲しくなりませんか」


今月の店内放送で流れているセリフ。


おせちと焼き肉はまあごちそうと認めよう。

お雑煮やお鍋はごちそうなのか?

お鍋は具材を豪華にすればごちそうになりうるとしても、お雑煮がごちそうになるのか?

お雑煮をごちそうにするには、金箔をのせるくらいしか思いつかんぞ。

誰だこれ考えたの。


なお、この放送は1月中ずっと流れるようなので、ずっと私は突っ込むことでしょう。





麺の売り場を見て、衝撃の光景が。

マルちゃんの3個入り焼きそばが売り切れている。 しかも広告の商品。

広告商品って普通は事前に大量に仕入れているので、あまり品切れはしないし、そもそも早めの時間に売り切れることはないです。

しかもそれが、定番商品のマルちゃん焼きそばで起こっていることが信じられない。

なんぞこれ。

年明けに売り切れるほど焼きそばを食べるなど、この地域のみんなはそれほど焼きそば好きではないはずだ!!


発注担当の大チョンボ?

んー、雪の影響で商品入荷が遅れているのか?

それにしてもマルちゃんの焼きそばが売り切れているとかありえないなー。





「黒のロングコートが届いていないか。お客様からお問い合わせを受けています。

 落とし物では届いていないみたいですので、ちょっと店内を探してもらえますか?」


斎藤さんからインカム通信が入ります。


でもちょっと変ですね。

ロングコートをどうやったら落とすの?

寒けりゃ着ているはずだし、脱いでいたとしてもロングコートだから折って手に持つか、買い物カートにかけて買い物しますよね。

それで落としたらすぐ気づかない?



「これかな? 入り口のガチャガチャの上にコートが置いてあるけど……」


関浜さんからインカムで見つけた連絡が入りますが……なぜ入り口のガチャガチャの上?

あー、誰かが入り口で拾って、持ち主が分からないからそこに置いたのか。

そう思うことにしました。



今回はこんなところで

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