山生活3年目
1年目と2年目は生活に追われる日々だった。
だが3年目にしてようやく余裕というものが出てきた。
今では山を走りまわっても半日ぐらいは疲れることもないし、それだけ走り回ればそれなりの食料も集められる。結果毎日の食料集めから1日2日暇がでてくるのだ。
そこで俺は当初の計画通りこれより、仙人計画を発動しようと思う。
そこで一つ仙人とはなんだろうと考える。
求めるものはなんだろうか?強さだろうか?生命力だろうか?生き方であろうか?住む場所なのだろうか?山奥にいたらそれが仙人なのだろうか?
わからない。
が、一つ明確であるのが俺はこれから修行を行い何か自分だけの必殺技を習得するのだ。
さしあたってまずは身体を練磨しようと思う。
空手を習っていた自分だから空手を基本に鍛えていこうと思う。なに、時間はたっぷりあるから大丈夫。そうして身体を鍛えていけばきっとこの心も鍛えられるはずだ。
まずは土台を作りたい。必殺技には相応の身体が必要なはずだ。であれば巻藁だ。
時間をかけて近くの大きめの木に持ってきていた縄を巻きつける。
…多分ここに突きと蹴りを繰り返すことで相応の身体になるはずだ。
まずは左右100回ずつ。とりあえずはこれを毎日つづけていこうと思う。
次にイメージ。所謂座禅を行う。人の体に流れていると言われる気。これのコントロールと技のイメージだ。
…大丈夫。自分でもなんとなくわかってる。そんなもんねーよって。でも信じる心があればなんとかなるんじゃないか?って…そうも思うんだ。
だから信じる。信じて信じて信じ抜く。
気功。未知なる力。奇跡の力。自分はそんな力に縋りたい。
そうすればきっと…
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