第17話
太陽の下で干して、ふかふかになった布団にダイブした
あの頃、燁の世界は広いようで狭くて、この島と仲間たちのいるところだけが、燁の世界だった。知らない場所や知らない風景、知らない国や町……そんなものがあることをぼんやりとはわかっていたけれど、燁の全ては彼ら……
だから……
火群を解散するって聞いたときは、これから先どう生きたらいいかわからなかった……
それでも、どうにか生きてきた。一人で、がむしゃらになって生きてきた。いよいよ
「先生には感謝しないと……」
もしあのとき、声をかけてもらえなかったら、今こうして
それでも、新しい道を進んでいこうと思えたのは、やっぱり仲間たちがいてくれたからだ。
……もうすぐ会えるのかな……
他の隊長たちの現在の居場所は、おおよそわかっているとのことだから、きっともうすぐ他の……今はまだ会えていないう二人の隊長たちも
どんな顔して会えばいいかわかんないな
笑顔で別れた五年前。『またな』と言って、手を振りあって、振り返らずに歩いたあの道。今歩く道は違っても、きっとまた並んで歩けるときが来ると信じて別れたあの日。
また、会えるなんて……こんなに早く会える日が来るなんて……
夢みたいだ……
そう思って
燁ーー!!
どこかで燁を呼ぶ声がする。懐かしい声だ。
あれは……あれは……
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