あの頃は毎日を生きていた

@you1219012

あの頃は毎日を生きていた

いつからか、未来のことばかり考えるようになっていた。

予定、貯金、光熱費、年金など子供の頃は考えなくてもなんとかなった未来の事柄が知らぬ間に自分を搦め捕り、がんじがらめになっていた。

大人とはまだ少し遠い、中学生の頃までは毎日を青春に費やし精一杯生きていた。

毎日学校が終われば外で遊び、虫を捕まえたり自転車で遠出したり、遊び疲れて家に帰って美味しいご飯を食べて寝る。

中学生になれば、勉強が少し難しくなるが、新しい出会いがあり、毎日のように部活に明け暮れる。部活帰りの買い食いもまた一興だった。

あの頃は未来への不安も憔悴もなかった。ただただ毎日を楽しんでいた。

色気づいてくる思春期の中学生時代は、好きな女子と同じクラスになったり、席替えで近くになれたりするだけで一喜一憂したり、本当に楽しかった。

好きな女の子と人生で初めて友達という関係から進んだ恋人同士になれた時は、今まで生きてきた中で1番幸せだった。

子供の頃は大人になりたいと思っていたが、大人になると子供の頃の青春の日々がとても羨ましく、また戻りたいと思える。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

あの頃は毎日を生きていた @you1219012

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ