第2章

第15話 二学期


 昨日で夏休みは終わった。

 今日から二学期である。


 朝起きたくなかったのは言うまでもない。


「さぁ〜今日から二学期だよ。二学期と言えば文化祭だね」

「あ〜そうだな」

「今年は何することになるのかな〜」

「それはクラスで決めることだからわからんが無難なところになるんじゃないか」


 我が七草高校の文化祭は普通の文化祭だ。

 有名人が来たりだとか、毎年恒例の目玉があるとかでもない。


 ちなみに体育祭は5月にある。

 二学期に体育祭も文化祭もしていては大変だからというのが理由らしい。


「よう、翔馬」

「お、恭弥。登校中にお前に会うのなかなか珍しいな」

「虎ノ江君おはよう」

「おはー。今日から二学期だな」

「そうだな〜」

「どうせ朝起きたくないとか言ってただろ」

「そうなんだよ虎ノ江君。朝からこんなかわいい幼なじみが起こしに来たって言うのにブランケットにくるまってさー」


 自分でかわいいとかいうか?


「それは大変だったなぁ〜」

「長期休暇明けだぞ。起きれるかっての」


 教室に入るとみんな夏休みの話で盛り上がっている様だった。

 なんかやけに日焼けしたやつとかいるし。

 まぁ夏休み明けって感じだ。


「さぁ〜席につけー」


 チャイムが鳴り担任の佐藤先生が入ってきた。


「今日から二学期な訳だが、早速今日から文化祭の話をしよう。まぁ今日は暇だからな。じゃあ委員長後はよろしく」

「え、なにも聞かされてないんですが?」


 委員長お疲れ様。


「大丈夫だ。今日は文化祭の委員2人決めるだけでいいから」

「あ、まぁそれなら」


 流されるままに委員長は教壇に立った。


「えー、まぁ去年も経験してるので勝手はわかると思うんだけど、とりあえず立候補とかあります?」


『しーーん』


 まぁそうなるわな。

 めんどいもん。


「じゃあ私やります」


 その時葵が手を挙げでいた。


「寺島さんありがとう。あ、それじゃあもう1人は西園寺くんでいいかな?」


 おい、委員長何言ってくれてんの!

 なんで葵と俺はセットになってるの!


「私はそれでいいですよ」

「いや、ちょっと待って。本気で言ってる?」

「うん、本気だよ。どうせもう1人の立候補なんて出ないでしょ。それなら寺島さんと仲のいい西園寺くんが適任だと思っただけさ」


 おいおいまじかよ。

 クラスの雰囲気もこれで決まりみたいな感じだしよ。


「わかったよ。やるよ」

「そう言ってもらえて助かるよ」

「よーし決まったな。西園寺と寺島今日の放課後集まりあるからよろしくな」

「「はい」」


 かくして俺と葵は文化祭の委員なりました。


「夫婦で委員とは。いやー相変わらず仲良いですなー」


 帰りに煽ってきた恭弥だけは許さない

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