第3話 翔馬と葵の放課後①
「じゃあ委員長号令」
「起立、例」
「「ありがとうございました」」
「翔馬帰ろ〜」
「おう」
カバンに荷物を放り込む
「恭弥じゃあ」
「おう、また明日な」
「部活頑張れ」
「凛ちゃんもばいばい」
「葵ちゃんばいばい」
「凛花行くぞ〜」
「あ〜、待ってよ恭くん」
「仲良いのあの2人」
「そうだな。さぁ帰るか」
「うん」
上目遣いで微笑む葵。不覚にも可愛いと思ってしまった。
「ふっふふ~ん 」
「なにかいいことでもあったのか?」
横でスキップしだしそうなテンションの葵。
「え、特にはないけどなんで?」
「いや、隣で楽しそうにしてたから」
「そりゃ楽しいよ。翔馬と一緒だからね」
「ん!」
は?何言ってんのこの子!
「え、今私なんて!」
どうやらあちらも無意識だったご様子
「あ、いや、違うくて。いや、違くないはないんだけど...あ〜その〜って翔馬?おーい翔馬くーん」
「は!」
「大丈夫?」
「お、おう」
あーびっくりしたー。急にやめてくれよ心臓に悪い。
「あ、今日翔馬の部屋行っていい?」
あ、こいつ話を変えたな
「別にいいけど、今更聞いてくるか?」
こいつは結構俺の部屋に来る。逆はあまりない。正直俺自身があまり行きたくはない。小さい頃はよく行っていた。だが、今はお互い高校生だ。幼なじみとはいえ女の子の部屋にホイホイと上がるのは良くないだろう。
「一応だよ一応。見られたくないものもあるだろうしね〜」
「そんなものはない」
「ほんとに〜。部屋探し回ってもいいの〜」
「どうぞご自由に」
「ちぇー。今後の参考にしようと思ったのに〜」
今後の参考ってなんだよ。何する気だよ。
「そりゃ〜色々だよ色々」
怖いからやめろ。
「で、俺の部屋来て何があるわけ」
「え、特にないけど。しいて言うなら暇だから?」
「そんなことだろうと思ったよ」
「別にいいでしょ」
特に断る理由もないしな。
「あれ?鍵閉まってる」
「おばさんどこか出かけたのかな?」
「まぁ鍵あるからいいけど」
なんだその早く開けろと言いたげな顔は。ちょっと待って。
「ただいまぁ〜」
「ここ俺ん家」
「もう半分私の家みたいなところあるよね」
「いや、ねーよ」
え、ほんとにないよね?
ちょっと心配になってきた。
「ジュースだけ入れてから部屋いくから先行ってて」
「はーい」
部屋に入ると葵は俺のベットにうつ伏せになっていた。
「そのままそこで寝るなよ」
「.......」
あれ?返事がない。ほんとに寝たのか?
「おーい葵」
「んみゃんみゃ」
とか言いながら葵が寝がいりをうった。
おい、スカートが際どいぞ。
俺も一応健全な男子高校生。目がいかないわけがない。
とりあえず毛布でもかけるかと思いベットに近づいた。
「うわぁ!」
そのままベットに寝かされたのだった。
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