首鰐(くびわに)の恐怖は死んでからも続く
わんにゃん
首鰐(くびわに)の恐怖は死んでからも続く
首から先はあるので口、歯、眼、鼻、耳はある。なので顔鰐でもいいと思うのだが何故か
ある日本人が法規スレスレで
大騒ぎである。どうやったら捕まえられるのか、それよりも見つかるのかどうかさえ疑問符がついた。
じっと次の犠牲者が出るのを待ったところで、
やはりここは罠を仕掛けるしかないだろう。ということで、生きた豚を檻に入れ、ネズミ捕り式に罠にはめることにした。豚は引きちぎられ、
天敵はいないのか著名な鰐研究者に問い合わせたが、生態が分かってないので天敵も不明だとの回答が来たに過ぎなかった。
そうなれば図体が大きくなるから見つけ易く、捕まえ易くなるだろう、というものだ。
藁にもすがりたい思いの
そして罠は仕掛けられた。今度は遠くから300台のカメラが監視し、録画しようとしていた。
それは深夜のことだった。12時間交代で張り付いている
突然
次の瞬間にはアリゲーターの大首は食いちぎられ、転がっていた。
監視員は失禁しそうなのを必死でこらえた。
アリゲーターの胴体はまだピクピクと動いている。その齧り取られて血が噴き出している首に、
グエーッ、グエーッと不気味な叫びがしばらく続いたと思うと、アリゲーターの四肢がゆっくりと動き始めた。
そして後ろ足で立ち上がると、腹の底から響き渡る声で言った。
「我は
監視員は恐怖のあまり硬直した。
マスコミはこぞって記事を打ちまくり写真とともに、あるいは動画とともに社に送った。
翌朝は大騒ぎになった。号外も通常より多数枚印刷され配られた。
まるで大怪獣が現れたような騒ぎだった。
その日、最初の犠牲者が出た。
その人間は運の悪いことに、フラフラしながら
この映像も撮られたがあまりに残虐なのでTVでは放映されなかった。しかし結局はほとんどの動画サイトに多数アップされた。恐怖は一気に広がった。
一方、
数日後のこと。やっと
しかしその翌日、虫の息の
そのことが確認された後、調査を進めた専門家たちは戦慄した。
首鰐(くびわに)の恐怖は死んでからも続く わんにゃん @wan-nyan
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