第53話 元おじさん・・・食材を狩る。
「告、周囲に反応在りません、ダンジョンへの侵入可能です」
多少の騒動は在ったが取り敢えずダンジョン探索再開だ。
「ラヴィ、ダンジョン・ビーを狩りながら12階層まで進むからルート指示頼むね」
「了、既にルート解析は完了しています、蜂蜜の回収は万全です」
・・・いや、他の素材回収も忘れないでね?
さて、ゴブディン戦で粉砕された撲砕君に代わり新たに現在有る全ての余剰カードを注ぎ込み合成した 撲砕君2号+6 を装備している。
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撲砕君2号+6:金属製の打撃道具
・攻撃力:20
・耐久:(100/100)
・攻撃力、強度、耐久、速度、命中、に+6の補正が付く。
・魔法付与が+6増やせる。
・固定ダメージ+6が付く。
・強度中強化付与
・命中中強化付与
・衝撃中強化付与
・自動修復付与
・魔法反射付与
・貫通攻撃付与
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出来るだけ強化したからそう易々と壊れる事は無いだろう。
その後は、問題無くダンジョン・ビーを仕留めながら進み12階層迄到着した。
出来ればもう一度ゴールデンビーを仕留めたかった。
12階層のダンジョンモンスターは丸々としたニワトリ?
「解、弾丸コッコです、体長1mからの高速体当たりが強力です。
まともに受ければ骨は折れ内臓が破裂します、ですがドロップアイテムの鶏肉と卵は大変美味しく、羽毛は高級品の加工に使用されています」
おお、親子丼・焼き鳥・唐揚げ・フライドチキン、更に羽毛の加工品、ぜひ狩らねば!
「告、追加情報で弾丸コッコは仲間を呼びますので鳴き声を上げる前に仕留めて下さい」
え! 「コケコッコー!」 ちょっま!
「告、マスター弾丸コッコ多数接近中! 迎撃態勢をお願いします!」
コケー ココッコ コッケー バサバサ ドーン ・・・・
・
・
・
はあ、はぁ、ふぅ、 やっと片付いたどんだけ居るんだよ多すぎないか?
「解、この様な状態に為りますので通常の冒険者パーティーは発見すると直ぐに攻撃するか、避けて移動するかして13階層へと進みます。
ただし増えすぎるのもスタンピードに繋がりますので定期的に複数パーティーが集まってまとめて討伐します」
じゃあ、もしかして?
「解、丁度まとめて討伐する時期の手前です、素材が沢山入手出来ました!
お疲れ様ですマスター♡」
・・・喜んで貰えて良かったです、でも出来れば早めに情報出してね。
「了、善処します」
あ、これ駄目なヤツだ。
13階層へはその後スムーズに進めた如何やらあの大乱闘でほぼ狩りつくしたらしい。
「ラヴィ、13階層のダンジョンモンスターの特徴って分かる?」
「解、此方も体長1m程の大型のリス型です、攻撃方法は自身の魔力で作り出した木の実を投擲、或いは直に叩き付けて来ます、そして勿論仲間も呼びます。
ドロップアイテムはリス肉と毛皮と頬袋それと木の実です。
木の実はマスターの世界の栗に良く似た物でクリットゥの実と呼ばれる高級品です。
固有名はクリットゥ・リスと呼ばれています」
・・・おじさんもそう言うのは嫌いじゃないけどさ、誰が命名したのソレ?
まぁ、実際に対面してみると絶対この子達、生息場所間違えてる!
どう見ても正面からやり合わないで森林とかの高低差が在り、身を隠せる場所が本来の居場所でしょ!
こんな石壁だけの所なんて自身の能力を殆ど発揮出来ないじゃん!
今もせっせとクリットゥの実を投げつけて来るけど、全て手前でストレージに収集しています。
少しでもストレージ内で加工すると素材と成るので投擲後にクリットゥの実が消える事が無く美味しく頂ける。
ドロップアイテムでは1体に対してクリットゥの実1個しか出ないそうだ、だがこの方法なら、クリットゥ・リスのMPが尽きる迄収集出来る!
仲間も呼ぶしMPの尽きたクリットゥ・リスから順に魔法で仕留め回収、近接攻撃を仕掛けて来たら家の3匹が迎撃をする。
さて、どうクリットゥの実を調理しようかな、クリットゥ御飯・クリットゥケーキ・天津甘クリットゥ、色々やり方が在りそうだ。
「告、マスター! 一度全て討伐してここを離れて下さい!」
了解、移動移動っと、おじさん達はその場のクリットゥ・リスを全て討伐してその場を離れる。
離れて暫くすると脳内マップに、先程の場所に数名の冒険者が移動して来るのを確認する。
流石にこの収集方法を見られる訳には行かないのでマップを確認しながら場所移動している。
高級食材らしいので他の冒険者パーティーが其れなりにうろついて居るので鉢合わせない様に調整している、それに大量に所持している事がバレると面倒くさそうだし。
「告、マスター先程の冒険者パーティーが此方を追跡しようとしています」
え、こっちの場所がバレている?
「解、いいえ、此方の偽装・隠密スキルは彼方では感知出来ません、如何やらクリットゥ・リスの気配が多い所を探しているようです」
・・・そろそろ14階層に移動するか?
「でしたら最後に隠し部屋が在りますので其方を探索してから参りましょう」
隠し部屋か、わくわくするな。
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