第8話

一緒に住み始めてから、新しい環境ということもあり、なんだか上手くいかないことが多くなった。

ケンカも増えて、私はよく泣いていた。

それでも、両家顔合わせをして、このまま結婚するんだと思っていた。


でも


いつからか、先輩が帰ってくる時間が遅くなった。


終電を逃して、帰ってこない日もあった。


夜、ベッドに入って、聞き耳を立てながら、今か今かと帰って来るのを待っていた。


その時の待っている時間は今でもトラウマだ。




いつ結婚するの?


と聞いても


「今じゃない」


と言われた。




私は頭がおかしくなりそうだった。


何の為に一緒に住んでいるんだろう。




そして、決定的なことが起こった。


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