次回談【仮初の夕者】「野望」

 生まれながらに魔法の才に愛された私は、その才を生かして冒険者試験に挑んだ。——しかし、その才も生かすことができず、私は試験に落第した——。



 このままでは私の「野望」を果たすことができない。果たすための第一段階として、冒険者になる必要があったというのに——



 そんな、途方に暮れていた時、私は一つの噂を耳にする。


「ファステルの街付近の廃坑に岩の魔物が住み着いてダンジョン化している?」


 それは、東の港付近に位置する採掘を生業とした、山に面した街「ファステル」の噂であった。


 岩の魔物——もしかしたら——


 私は、その噂を耳にしたとき、一つの可能性が頭をよぎった。そして、そのまま私はその街を目指すのであった。


 すべては岩の魔物を討伐するために。

 そして、そこから「賢者の石」を手に入れるために。



「待っててね、マリィ」



 私は進む。


 その街を目指して————

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