第18話 薔薇を愛したジョゼフィーヌ皇后 ナポレオン皇帝の妻


フランス皇后として光輝く名誉ある立場から 跡継ぎを産めず


離婚の憂き目にあいながらも

皇后の名や立場、名誉を保証され 多額の年金と住まいである美しい城で

大好きな薔薇に囲まれ 愛する夫ナポレオンを想ったジョゼフィーヌ皇后


彼女は250種の薔薇を名高い美しい居城のマルメゾン城で育てました

品種の中に彼女の名を冠した薔薇が今もあります


後世の人々の為に 植物画家のルドゥーテに薔薇を描かせてます


後にルドウーテにより作られたバラ図鑑3巻はジョゼフィーヌの死後に出版されますが

芸術的価値と植物的価値の両方を兼ね備えてました


生い立ちなど・・


ジョセフィーヌは貴族でありましたが 植民地である

西インド諸島生まれ

マリー・ジョゼフ・ローズ・タシュ・ド・ラ・パジェリ

生家は困窮していました


16歳でボアルネ子爵と婚姻 男の子と女の子を持ちます

※子供達は後にボナパルトの養子となります


しかし夫婦仲は破綻 4年後に離婚


前夫のボアルネ子爵は

ルイ16世のパリ逃亡に加担した事からギロチンでの処刑


一時 実家の島に戻っていたもののフランスに戻り

以前 夫や友人たちの助命嘆願が仇となり カルム牢獄に投獄


乱暴に髪を切られるよりはと 自ら髪を切り

処刑の日を待ちますが 無事に牢獄から解き放たれます


生活の為に政府の高官の愛人となりながらも そのエキゾチックな美しさの為

社交界の花になってました


やがてナポレオン・ボナパルトと出会い 

彼は熱烈に年上の彼女を愛して

求婚されます


当初は浮気などをして

あまり気持ちはナポレオンに向く事はなかったのですが

やがて 愛をナポレオンに持つようになってゆきます


ブリュメールのクーデター

(当時の政府を倒したナポレオンの軍事クーデター

ジョゼフィーヌも協力した)が成功して


1804年12月 ナポレオンは皇帝の座に冠する事になります

しかしナポレオンの方が浮気を始め 1810年 跡継ぎが産めない事を理由に離婚


娘が支えないと立てない程のショックを受けたという話です


ですが・・離婚後もナポレオンとは良き話し相手となりました



その後

島送りなったナポレオンが一時的に立場を回復してパリに帰還

しかしそれを待たずに

肺炎で急死します 最後に彼の名や肩書を呟いたと言います


※さて・・参考に前夫の子供

●男の子の方

ウジェーヌ・ド・ボアルネは18歳の時から軍人としてイタリア方面で活躍

イタリア副王 ヴェネツィア公などになります 妻にバイエルン王女

政略結婚でしたが 二人は愛し合い幸福な結婚生活を送り 七人の子供に恵まれます


ノルウエー スエーデン デンマーク ギリシャなど王家へ子供達は結婚により

根を下ろし 先祖の一人となりました


●娘のオルタンスは 望まれてナポレオンの弟ルイ・ナポレオンと結婚

しかし陰気な性格なルイとは相性が悪く 夫婦関係は良くなかったそうです


ルイがオラント(オランダ)の国王となり 彼女も王妃になります


1810年二人は離婚します


3人の子供のうち三男のルイ・ナポレオン(のちのナポレオン三世)を引き取り育てます


彼女はその後 背を向けるナポレオンの家族達の中

兄と共に義理の父ナポレオンに尽くし忠実でありました

ナポレオンの帝国が崩壊後

亡命してスイスのチューリヒにある城アレネンベルグを買い取り定住しました

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